タブンネ徹底解説
聴診器になった耳
デザインはウサギをベースに、医療の分野へ寄せたものだ。耳の触角は聴診器のように見え、体型と色合いは看護師の制服を思わせる。見た目だけの要素ではなく、図鑑の説明では、心臓の音を聞いて体調や気持ちを読み取り、孵化間近のタマゴまで察知する器官として描かれている。イッシュ地方では、それまでポケモンセンターと結びついていたラッキーの位置を担うためにデザインされた種だ。
英語名は「audio」と、「I dunno」に通じる音の言葉遊びを組み合わせている。日本語名のタブンネは、「たぶんね」という表現をもとにしており、多くの音を聞き取るイメージにもつながっている。どちらの名前も、並外れた聴力と、不確かさや診断に結びついた個性という2つの中心的な特徴を示している。
可能性を変えたすがた
タブンネは第5世代で、進化しない種として登場した。第6世代ではメガタブンネが追加され、フェアリータイプを得て防御面が強化されたが、『ソード・シールド』の基本的な技リストにはこのすがたは登場しない。メガシンカによって役割も変わり、控えめな種族値を持つサポート役だけでなく、より耐久力が高く、フェアリー技であくタイプやかくとうタイプに圧力をかけられる防御型になった。
この変化によって、さいせいりょくの見方も変わった。メガシンカ前は、場に出たり引いたりしながらHPを維持するための特性だ。メガシンカ後は、すがた自体の安定感が増す一方、いやしのこころに変わる。メガシンカが使えた世代では、変身するかどうかは自動的に決まるものではなかった。通常のすがたを保てば交代役として動け、メガシンカすれば必要な場面で耐久力とフェアリータイプを得られた。
攻撃には助けが必要な壁
HPと防御・特防が103/86/86という配分なので、耐久の土台はある。しかし攻撃と特攻が 60 に抑えられているため、攻撃的な型はどうしても限られる。ハイパーボイスは最も素直な攻撃技で、サイコキネシスはノーマル技を半減する相手を補える。かえんほうしゃ、なみのり、れいとうビーム、ドレインパンチで範囲を広げることもできるが、攻撃技を分散させても火力不足そのものは解決しない。
最も得意なのは、効果抜群にならない特殊技を受けて場に出て、ひかりのかべやリフレクターを張り、別の味方を安全に繰り出すことだ。ダブルバトルでは、てだすけといやしのはどうの価値が高く、防御に回した1ターンをすぐに味方の支援へ変えられる。トリックルームも素早さ 50 を活かせる技で、味方全体が後から動く構成なら特に使いやすい。
受け身すぎる代償
タブンネが相手に脅威を与えられないターンは、相手から利用されやすい。まもる、でんじは、ミストフィールドで流れを管理しやすくはなるが、能力を上げられるポケモンが前に出て準備を始めるのを止めることまではできない。すてみタックルととっておきは普段の攻撃技より大きなダメージを与えられるものの、前者は使用者を消耗させ、後者は使用条件を満たす必要がある。
冒険では、耐久力と、なみのり・かえんほうしゃ・れいとうビームのような技範囲を活かして便利な穴埋め役にできる。サポートを軸にしたチームでは、安全に場へ出るためのターンを必要とするアタッカーと組ませると機能しやすい。相手を一掃するのではなく、リソースを温存し、味方を回復し、状態異常技で交代を迫るのが役割だ。