イシヘンジン徹底解説
歩く巨石建造物
デザインの出発点はストーンヘンジの巨石群、とくに大きな石を柱やまぐさ石として配置した姿だ。長方形の体の構造を脚のある生き物へと変換し、太陽を見守るという設定によって、遺跡に天文学的な役割があったという説とも結びつけている。毎年円になって集まる習性も、ストーンヘンジの儀式的な解釈を思わせるが、その理由はゲーム内で明かされないままだ。
英語名は stone と sojourner、一時的にある場所に滞在する人を組み合わせたもの。日本語名のイシヘンジンは、「石」を意味する日本語とストーンヘンジ、そして風変わりな人を指す言葉を混ぜている。最後の要素は、動かない建造物のように見えながら実際には移動し、決まった日にほかの個体と現れるこの種族によく合っている。
ガラルからパルデアへ
第8世代でガラルと関わりの深い種族として登場し、『ポケットモンスター ソード』の限定ポケモンだった。一方、『ポケットモンスター シールド』ではコオリッポが限定ポケモンになっている。登場時から特性はパワースポットひとつだけで、ダブルバトルやレイドバトルで味方の攻撃を強化できるように設計されていた。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』ではスカーレットで入手できるようになった。技構成の中心は第8世代から変わらず、いわおとし、ロックカット、ステルスロック、いわなだれ、ワイドガード、ストーンエッジが主な選択肢を形作っている。ボディプレス、だいちのちから、ハードプレスといった技の追加で技術的な幅は広がったが、特防と素早さの問題までは解消されていない。
物理受けの賞味期限
防御135によって物理技を受けやすく、ボディプレスを使う理由にもなる。一方、攻撃125があるため、ストーンエッジ、じしん、いわなだれは現実的な脅威になる。特殊技を受ける場面では問題が明確で、特防20ではみず・くさ・じめん・かくとう・はがねタイプ、つまり防御面の弱点を突いてくる5タイプを相手に長く居座れない。
そのため、繰り出すタイミングは慎重に選びたい。シングルでは、すぐに圧力をかけてこない物理寄りの相手を前にステルスロックを使うか、特殊アタッカーをすでに処理したあとでロックカットを使うと動きやすい。ダブルではワイドガードの用途がよりはっきりしており、パワースポットで初手から味方を強化できる。まもるを使えば、そのサポートを維持しながら味方が相手を倒す機会を作れる。
ほかのいわタイプの巨体と比べて
ギガイアスも物理攻撃と耐久を両立したタイプだが、Stonjournerはサポート特性とワイドガードによって差別化される。セキタンザンはタイプの組み合わせによる独自の存在感に加えて、チームに役立つ技をより多く持つ。一方、ドサイドンは攻撃力と耐久力を兼ね備え、正面からの交代に対してより強く負荷をかけられる。
比較すると、Stonjournerの立ち位置ははっきりする。あらゆるいわタイプのパーティーに入る汎用的な代役ではない。パワースポットを活かし、全体攻撃から味方を守り、物理側で圧力をかけるための特化した選択肢だ。そうした状況を外れると、攻撃面の数値よりも特防20の重さが目立ってしまう。