ウミトリオ徹底解説
ダグトリオに似るようになったチンアナゴ
デザインの元になっているのは、トンネルや隠れ家から顔を出し、体の大部分を隠したまま暮らすチンアナゴだ。ウミトリオはその発想をあえて単純な形に落とし込み、3本の赤い首、ほとんど同じ3つの頭、そして隠れ家になる岩で表現している。ダグトリオに似ているからといって、血縁があるわけではない。パルデアでは、両種は別々の生物でありながら、最終的に似たシルエットへたどり着いた存在として描かれている。
ウミトリオに設定された行動は、ほとんど無害に見える顔つきとは正反対だ。人間を見つけると隠れる一方で、3本の体で獲物を包み込み、ねぐらの奥まで引きずり込んで襲う。ウツボへの連想もこの狩りの方法に合っており、見た目から想像するより攻撃的な生態を補強している。
水中の「Wug」
英語名は、ウミディグダの要素に、ミミズのような細長い生き物を思わせる響きと、ダグトリオの余韻を組み合わせたものだ。日本語名のウミトリオは、「海」を意味する「うみ」とダグトリオをつないでいる。2つの名前の違いは同じ比較を強めている。ウミトリオは海の equivalent であって、カントーの種族の別の姿ではない。
第9世代で発表されたとき、ダグトリオとの類似から、当初は地域のすがたではないかと考えられた。その後、別の種族であることが明確になった。登場したのは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』からなので、過去世代から受け継いだ変化はなく、ウミディグダより前の進化段階もこのラインの外には存在しない。
走れるが、体はもろい
素早さの数値は非常に優秀で、ウミトリオは一般的なポケモンの多くより先に動ける。問題はその後だ。HP35と防御50では多くの物理攻撃で倒されやすく、攻撃100もその耐久不足を必ずしも補えない。特攻も50しかないため、特殊型に切り替える道も広くはない。
ぬめぬめは接触アタッカーとの対面を有利にする。相手が対象に触れる物理技を使えば素早さを下げられ、次のターンもウミトリオが先手を取れる可能性が残る。ただし、特殊攻撃には効かず、相手の交代も防げないため、危険な繰り出しを安全な状況へ変える特性ではない。びびりはより限定的で、すながくれにはすなあらしが必要になる。
奇跡を求めずに使う方法
ストーリーでは、攻撃を受けるポケモンではなく、素早いアタッカーとして使うのがいい。アクアジェットなら弱った相手へのとどめに使え、トリプルダイブは複数回攻撃、アクアブレイクはより高い火力を担える。あなをほるはじめんに弱い相手への打点になるが、1ターンのあいだ攻撃範囲から外れるため、相手に対応を変える時間を与えてしまう。
120の素早さがあるためこうそくいどうは一見 redundant だが、相手がすでに能力を上げていたり、同じような素早さの優位に頼っていたりする場合には役立つ。それでも、そのターンを使うぶん目先の圧力は下がる。ぬめぬめ、まもる、そして味方の展開を助ける技を組み合わせたサポート寄りの運用のほうが、耐久のあるアタッカーに仕立てようとするよりも、素早さを活かしやすい。シングルバトルでの対戦性能は、打たれ弱さ、控えめな攻撃、そして他のみずタイプとの競争によって限られている。