ゾロア徹底解説
ふりをするために生まれたような生き物
ゾロアのコンセプトは、キツネと、人間の姿に化ける生き物の伝承から生まれている。Bulbapediaでは、日本の民間伝承に登場する、変身と結びついたキツネの妖怪であるキツネや、顔の模様を表す歌舞伎や能の化粧との関連も指摘されている。人間の姿に化けても見えている尻尾は、こうした存在が自分の本性を完全には隠せないというイメージに合っている。
ポケモン図鑑の説明は、さらに不穏な一面を加えている。逃げるために敵の姿をまねるだけでなく、子どもになりすまして、食べ物を探すために町へ入り込む。これは、ヨーロッパのいくつかの伝承にある、超自然的な存在に取り替えられた子どもを指すチェンジリングのモチーフにもつながる。
2つの手がかりを持つ名前
日本語名はゾロアで、英語名も同じ形を保っている。語源として最もわかりやすいのは「zorro」などの「キツネ」とのつながりで、後半は、赤色やキツネに関する表現に使われるアイルランド語の rua と結びつけられることがある。名前の時点で、動物としてのモチーフと体色の両方を示す形になっている。
わるぎつねポケモンという分類は、デザインの方向性を端的に表している。ツメやキバを中心にした捕食者ではなく、正体を生き残るための道具に変える、警戒心の強い動物なのだ。 ゾロアークへの進化では、その発想がより大きなスケールへ引き継がれる。
最初の仮面からヒスイへ
ゾロアはブラック・ホワイトで、イリュージョンと結びついた種族の1つとして登場した。最初から、手持ちの別のポケモンに見せかけて、相手の反射的な行動を逆手に取ることが価値だった。世代を重ねるなかで覚える技や使えるわざマシンは変わってきたが、核となる部分は変わっていない。サイズのわりに高い特攻、低い耐久、そしてポケモンの並び順を意識してパーティを組む必要がある特性だ。
ヒスイのすがたが登場したことで、種族の見た目のコンセプトは広がり、その物語も別の角度から読み直せるようになった。通常のすがたが、他者の姿に隠れる若いキツネを表すのに対し、ヒスイのすがたは同じモチーフをより暗い方向から解釈している。
だましの準備
リトルカップでは、手持ちの最後尾に置くポケモンが技構成と同じくらい重要になる。ゾロアの後ろには、エスパータイプの技を誘うポケモンや、ゴーストタイプの技を受けたがるポケモンを置くといい。イリュージョンによって、一見危険な繰り出しを攻撃の機会に変えられるからだ。偽装する相手と技構成を似せておくのも有効で、化けたポケモンがはたきおとす、わるだくみ、とんぼがえりを覚えていても不自然でないなら、見破られにくくなる。
繰り出すのは、安全な交代からか、別のポケモンで相手を交代させたあとにしたい。耐久が低いため、場当たり的な動きはあまり許されない。ステルスロックなどのダメージは、化けている相手とHPを比べられたときに正体を明かすことがある。フェアリータイプとかくとうタイプは直接的な脅威で、素早い相手にはイリュージョンを活かす前に倒されやすい。冒険では、同じ仕組みで効果のいまひとつな技を誘い、行動回数を稼げるが、相手に行動パターンを読まれた時点で、その価値は下がってしまう。