ハルクジラ徹底解説
氷の上を歩くクジラ
デザインの出発点はクジラで、特に口が弓なりになっていて体の幅が広い種類を思わせる。前脚と後脚によって海の生き物の輪郭が重い陸上動物のものへ変わり、角は一部のセミクジラ類の頭部にあるこぶを連想させる。白い体色と寒さとの結びつきも、北極圏のクジラ類に合っている。白く大きな生き物に四肢が生えた姿は、氷の海に関係する日本の民間伝承上の存在、ニンゲンも思わせる。
英語名はクジラ類を指す要素に titan を組み合わせ、途方もない大きさを表している。日本語名のハルクジラは、hulk と「クジラ」を組み合わせた名前で、歩くを意味する aruku にもかかっている。アルクジラとともに、デザインはコザキユースケが手がけた。
アルクジラからの変化
ハルクジラは第九世代で初登場したため、過去世代から引き継いだ種族値や特性、技の変更はない。進化系列は短く明快で、アルクジラが小さく丸い段階を担い、こおりのいしを使うと体長4.5 m、体重700 kgの陸上のクジラへ成長する。進化しても複合タイプや別のフォルムは追加されないが、ポケモンとしての存在感は大きく変わる。
パルデアの図鑑説明では、耐久力と凍結エネルギーという2つの要素が強調されている。一方の説明は筋肉と皮下脂肪に触れ、もう一方は上側の角を冷気の源としている。この細部によって、こおりはデザイン上の環境的な特徴にとどまらず、体の構造そのものの一部だとわかる。
重い体を活かす方法
バトルでは、物理アタッカーとして使うのが基本になる。HPの種族値170があるため、等倍の攻撃ならいくつか耐えられるが、ぼうぎょ65ととくぼう55だけでは補いきれない。安全に繰り出せる場面を選び、ほのお、かくとう、いわ、はがねの攻撃にはさらさないようにしたい。場に出たあとは、『つららおとし』や『アイススピナー』でタイプ一致の圧力をかけ、『じしん』『10まんばりき』『ボディプレス』で攻撃範囲を広げる。
『ゆきかき』は雪を軸にしたチームと相性がよく、その天候のもとですばやさを補える。天候に頼らず、ほのおとこおりのダメージを減らしたいなら『あついしぼう』が役立つ。『ちからずく』も有効だが、追加効果を実際に活かせる技がどれかを確認しておきたい。すばやさ73なので、雪がない状態では速攻型のアタッカーになれない。
パルデアに合った存在感
ハルクジラはパルデアの雪原地帯と結びついており、寒さに適応した大型の種であるクレベースとも生息地を共有する。移動方法には違いがあり、クレベースが脚の生えた氷の塊に見えるのに対して、ハルクジラは陸上を移動するようになったクジラだとひと目でわかる。海の生き物らしい体、脚、角の組み合わせがあるからこそ、「りくくじらポケモン」という分類は飾りではなく、その姿を形作る矛盾を正確に表している。