ウッウ徹底解説
川鳥と、いっぱいのくちばし
デザインの土台は、水中で魚を捕り、潜ったあとに翼を広げた姿で描かれることの多いウだ。その姿をここでは誇張しており、翼は広げたまま、くちばしがシルエットの大部分を占めている。獲物を丸ごと飲み込む発想は、ウの性質と、英語名の「cram」と「cormorant」を組み合わせた名前につながっている。日本語名の ウッウ は、むせる音に鳥の名前を重ねたものだ。
このモチーフは特性にもつながっている。うのミサイルは、水中での行動をわなに変える。ウッウはくちばしに何かを捕らえた状態で水から出て、ダメージを受けるとそれを投げつける。いつもくわえているのはサシカマスで、ピカチュウを飲み込もうとしたときには、さらに absurd な姿になる。どちらも恒久的な見た目の変化ではなく、バトル中の特定の行動に結びついた状態だ。
ガラルで生まれた種族
ウッウは第8世代、『ポケットモンスター ソード・シールド』とともに登場した。イギリスの鳥を思わせる外見と、力強さと物忘れを組み合わせた図鑑説明によって、最初からガラルとの結びつきが強かった。初登場時点ですでに、通常のすがた、うのみのすがた、まるのみのすがたの3種類が存在していた。
その後は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』にも登場し、このギミックを維持しながら、わざマシンのラインナップで選択肢を広げた。テラバースト、ぼうふう、アクアジェット、ひやみずによって、ダメージのタイプを調整したり、特定の状況に対応したりできるが、ぼうぎょ 55という弱点は解消されない。第9世代への復帰で得たのは新しい道具立てであり、ステータスの変化や進化ではない。
欲張りすぎずに活かす方法
もっともわかりやすい動きは、なみのりから始めること。うのミサイルが発動したら、相手に攻撃させ、くわえている獲物ごと反撃する。まもるを使えばターンを稼ぎつつ、相手が攻撃するのか交代するのかを確認できる。チームに素早さ操作が必要なら、おいかぜによって、すばやさ 85だけでは確保できない役割を補える。
攻撃役としては、ハイドロポンプとぼうふうでとくこう 85を活かせるが、どちらもなみのりより命中面で不安がある。ブレイブバードはこうげき 85を使い、弱った相手にはより大きな圧力をかけられるものの、反動で場にいられる時間が短くなる。れいとうビームはみずとひこうに耐性を持つ相手への対策になり、がむしゃらはウッウのHPが少なくなった場面で活きる。
じめん無効のおかげで、でんき、はがね、ほのおタイプの仲間に向けられたじめん技を受けて場に出しやすい。ただし、この利点を全般的な耐久力と取り違えてはいけない。いわ技は大ダメージになり、でんき技もとくに危険だ。とくぼう 95なら一部の特殊攻撃は比較的受けやすいが、ぼうぎょ 55のため、場に出すタイミングは慎重に選ぶ必要がある。
姿が持つ価値
うのみのすがたは、くちばしにサシカマスをくわえたときに現れ、まるのみのすがたは、獲物がピカチュウだったときに現れる。どちらも、うのミサイルという同じ発想を表しているが、画面上の存在感とバトル中の見え方は異なる。サシカマスは、水中の捕食者が調子に乗った姿を強調し、ピカチュウはその判断ミスをドタバタした笑いに変える。
この組み合わせこそ、数値よりもウッウらしさをよく表している。相手を困らせる手段や有用な耐性、サポート技はあるものの、高難度の対戦で求められがちな防御力と特化した火力には欠ける。冒険用のチームなら、混合アタッカーやじめんへの受け先として自然に働くが、厳しいバトルでは、うのミサイルを発動させ、ぼうぎょの低さが響く前に獲物を飛ばせるかが勝負になる。