ウオノラゴン徹底解説
逆向きに組み立てられた化石
デザインの出発点は、誤った古生物復元にある。頭部は先史時代の装甲魚を思わせる一方、脚と尾は恐竜の体に由来する。頭部は尾の先端に置かれており、まるで動物の体がどう機能するのか理解しないまま、手元にある部品を無理に組み合わせたようだ。この発想は、異なる種の化石を混ぜてしまった昔の復元や、解剖学的な誤りで知られるクリスタル・パレスの恐竜像につながっている。
有賀ヒトシは、ガラル地方の他の化石ポケモンとともにウオノラゴンをデザインした。英語名のDracovishは、「Draco」がドラゴンを、「vish」が魚を指している。日本語のウオノラゴンはより直接的で、魚を意味するuoとdragonを組み合わせた名前になっている。
一世代だけの生き物
ウオノラゴンは第8世代、『ポケットモンスター ソード・シールド』で初登場した。2種類の化石を組み合わせて復元するシステムによって生まれ、この仕組みからはパッチラゴン、パッチルドン、ウオチルドンも生まれる。組み合わせの違いは進化を表しているのではなく、化石のパーツを混ぜた結果として別々の姿になる。
第8世代より前には登場せず、第9世代でも入手できる種族としては登場しない。そのため、ゲーム内での物語はガラル地方とその追加コンテンツに集中している。図鑑では、自分の捕食者としての成功が絶滅の原因になったと説明されている。この説明は、間違った復元という設定ともかみ合う。そもそも元の動物が本当にこの体つきをしていたのかすら、はっきりしていない。
エラがみが自分の番を得たとき
バトルでの狙いは単純で、こちらより遅い相手に受け出しし、相手が動く前にエラがみを使うこと。がんじょうあごによって、かみつく系統の技は常に脅威になり、かみくだくやサイコファングで、みず技に耐える相手にも負荷をかけられる。アクアブレイクは別の物理みず技として使えるが、エラがみ特有の条件は失われる。
すばやさ75という種族値のため、事前の準備が必要になる。雨によるサポートはみず技の圧力を高め、すなかきなら砂嵐の中で別の戦術を開ける。相手がみず無効のポケモンや、ドラゴン技に耐性を持つドラゴンを残しているなら、考えなしにエラがみを撃つのは安全な手ではない。すばやい相手には先に攻撃され、主力技のダメージを抑えられることもある。
化石仲間との比較
ウオチルドンとは、組み立てられた体とエラがみを使える点が共通しているが、みず・ドラゴンタイプはみず・こおりタイプとは異なる防御面を持つ。パッチラゴンは同じ化石一族の電気側を担い、別の専用技を攻撃面の個性にしている。ウオノラゴンの強みは、あご、がんじょうあご、エラがみのつながりにある。先手を取れなくなると、それほど脅威に見えなくなり、物理技の補完に頼ることになる。
冒険中は、たいあたりやみずでっぽうからドラゴンダイブまで、レベルアップで覚える技がそろっている。大きな転換点は、Lv.63でエラがみを覚えるところ。それまでは耐久のあるポケモンとして無難な攻撃を使う存在だが、その後は、かみつくのに適した番をどう作るかが立ち回りの中心になる。