ジメレオン徹底解説
湿気を操るカメレオン
ジメレオンの体は、主にカメレオン、とくにエボシカメレオンを参考にしている。体色や頭部の板状の部分は、フィジーイグアナとの関連も指摘されている。湿気はデザインにも行動にも表れている。体に液体をため、手のひらから分泌し、それを飛び道具へと変えるのだ。顔の模様は涙のように見え、いつも濡れている生き物のような印象と、気の抜けた態度を強めている。
英語名は、霧雨を意味する「drizzle」と「reptile」を組み合わせたものだ。日本語名のジメレオンは、湿ってべたつく状態に関係する「じめじめ」と「chameleon」を組み合わせている。どちらも、湿った環境に身を隠す爬虫類という発想が中心にある。
系統のなかでもっとも不安定な段階
進化系統のなかで、ジメレオンははっきりした過渡期の位置にいる。メッソンが臆病さと身を隠す必要性を表すのに対し、インテレオンはスパイのようなシルエットと、はるかに攻撃的なスタイルを持つ。ジメレオンはその両極のあいだにいる。知性と罠を仕掛ける能力はすでに備えているが、気の抜けた表情と、あまり威圧感のない体つきもまだ残っている。
第8世代で登場し、第9世代でも登場した。個性を変えるようなフォルムチェンジはなく、みずタイプの中間進化で、湿った爬虫類と怠け者の策略家というコンセプトを保っている。近年のゲームの技構成に合わせて覚える技は調整されているが、水の攻撃、守りの手段、場から離れるための技は変わらず使える。
高い特殊性能、もろい体
種族値の配分を見ると、対戦環境よりストーリーで有効に感じやすい理由がわかる。特攻の95と素早さの90があれば、多くの相手より先に動き、なみのり、ハイドロポンプ、みずのはどうでダメージを与えられる。相手が処理できない脅威を出してきたときも、とんぼがえりで有利な流れを保ちやすい。
問題は、HPが65、防御が55、特防が55しかないことだ。でんきやくさの効果抜群技を受ければ、たいていは引かざるを得ず、強力な等倍技に対しても余裕がない。げきりゅうは弱ったときにみず技を強化するが、その発動圏内まで追い込まれても、耐久の低さは解決しない。スナイパーも用途が限定されており、低い耐久をそれだけで補えるわけではない。
低いレベル帯のフォーマットなら、素早い特殊アタッカーとして具体的な役割を持てる。まもるやみがわりで有利な状況を維持し、あまごいでみずタイプを強化し、だくりゅうで常にハイドロポンプに頼らずに戦える。それでも、耐久力の高い相手や物理の先制技を持つ相手には簡単に止められてしまう。
罠、雨、そして進化
通常のストーリーでは、つなぎのアタッカーとして使うとよい。みず技が有効な相手に出し、素早さで上回っているなら交代を迫り、とんぼがえりで主導権を維持する。あまごいは、チームにみずタイプの技を使うポケモンがほかにもいる場合に意味があるが、それだけで耐久面の問題が解消するわけではない。
タマゴ技で使える手段は増えるものの、主な役割は変わらない。アクアジェットは弱った相手のとどめに使え、こおりのつぶては技範囲と先制手段を補い、くろいきりは能力を上げた相手への対策になる。レベル35での進化は標準的なストーリーのなかでは早めに訪れるため、長くジメレオンのまま使い続けると、最終進化したポケモンを相手に選択肢が減っていく。