アーボ徹底解説
逆から読む名前
シリーズ初期からある、いちばんシンプルなダジャレのひとつだ。アーボは boa を右から左へ読んだもので、アーボックも kobra を同じように逆から読んだもの。日本語でも同じ仕組みが使われている。アーボは「boa」を逆さにした名前で、アーボックはコブラを表す英単語を逆にしている。4つの名前が、1つの仕組みでつながっている。カントーの進化ラインで、ここまで文字どおり同じネタを繰り返すものはほかにない。
デザインは名前とは別方向だ。シルエット、首の黄色い帯、尾のガラガラは、ボアではなくコブラとガラガラヘビを混ぜたものを思わせる。紫色も現実のヘビに対応しているわけではなく、シリーズがどくタイプに使う色、それだけだ。
問題は技のラインナップにある
使いにくさの理由が見えるのはここだ。攻撃60は特攻40より高いのに、自力で覚えるどくタイプの技のほとんどは特殊技だ。レベル20のようかいえき、28のアシッドボム、33のヘドロばくだんがそれにあたる。本当に火力の出るどくタイプの物理技ダストシュートはレベル49にならないと覚えない――進化しているはずのタイミングから27レベルもあとだ。それまでは、レベル9で覚えるかみつくがリスト中の最善の攻撃技になるが、これも自分のタイプではない。
途中には変わった点もある。レベル25でたくわえる、はきだす、のみこむを一気に覚える。3つとも同時で、ほとんどの戦術では使われないセットだ。レベル38では威力120のゲップを覚えるが、これはポケモンが先にきのみを食べていないと使えない――しかも隠れ特性のきんちょうかんは、相手がきのみを食べるのをまさに妨げるための特性だ。レベル41で覚えるこおりタイプのくろいきりは、シングルバトルではほとんど何の役にも立たない。
対戦用に育てるなら、使える技は3つに絞られる。とぐろをまく、ダストシュート、そしてわざマシンのじしんだ。それ以外は埋め草でしかない。
赤にはいるが、青にはいない
初代ではカントー地方の多くの道路に出現したが、いるのは『ポケットモンスター 赤』だけだった。『ポケットモンスター 青』を遊んでいた人は、同じ場所で サンド を見つけ、図鑑を埋めるには誰かと交換しなければならなかった。この分布は『ポケットモンスター ファイアレッド』と『ポケットモンスター リーフグリーン』でもそのまま繰り返された。そのため、当時のプレイヤーの多くは自分のソフトで一度も見なかった。
テレビアニメが残りを埋めた。ムサシのアーボは初期からロケット団と行動をともにし、画面の中でアーボックへ進化した。そのおかげで、ステータス表から受ける印象以上に文化的な存在感を得ている。
どく単タイプのヘビとしては、第3世代の ハブネーク が直接の競争相手になる。こちらは進化せず、1段階に攻撃性能を大きく寄せている。ほとんどの点で比較は不利だが、いかくが今でも珍しい特性で、ハブネークが持っていないという点だけは勝っている。