ハバタクカミ徹底解説
翼のようなたてがみを持つ亡霊
デザインの出発点はムウマだが、シルエットは大きく変わっている。頭の周りに房を垂らす代わりに、ハバタクカミはそれを浮遊中にはためく翼のような冠に変えている。首の赤い宝石と頭部のとげは、攻撃的な幽霊を思わせるビジュアルを引き継いでいる。髪を広げた空飛ぶ首にまつわる民間伝承も連想させるが、最も直接的なモチーフはやはりムウマだ。
英語名のFlutter Maneは、文字どおりはためくたてがみを表している。日本語名のハバタクカミも、髪が打ちつけるように動いたり、ひらひらと舞ったりするイメージを表現している。スペイン語名の「Melenaleteo」は外国語を残すのではなく、デザインを連想できる二つの語で説明している。
本に記された謎
『ポケットモンスター スカーレット』と『ポケットモンスター バイオレット』の図鑑説明は、同じ話をしていない。前者は本に登場する生物について語り、後者はオカルト雑誌に記された幽霊のような翼竜に触れている。どちらもその生物の正体は明かさず、見た目が似ているからといって同じ存在だとは限らないことを示している。
『スカーレット』と『バイオレット』の物語では、パラドックスポケモンはパルデアの大穴に関係する異常から生まれた存在だ。ハバタクカミには進化前も進化後も別の姿もなく、図鑑では一つの種として扱われている。進化上の直接的なつながりがない点も、ムウマとの関係を特徴づけている。両者が明らかによく似ていても、それは変わらない。
精密な運用を求める能力値
55/55/55/135/135/135という配分では、物理耐久を重視した戦い方に余裕はほとんどない。とくこうとすばやさが主な武器で、とくぼうによって物理技よりは特殊技を受けやすくなっている。シャドーボールとマジカルシャインを使う攻撃型なら、二つのタイプを活かせる。マジカルフレイムははがねタイプの相手に負荷をかけつつ、相手が特殊技で反撃する力も下げられる。
こだいかっせいは、晴れパーティでもブーストエナジーでも活かせる。すばやさを上げれば主導権を維持しやすくなり、とくこうを上げればその場での制圧力が増す。どの役割を強化するかで持たせる道具が変わるため、努力値を振る前に決めておきたい。
ほかのパラドックスポケモンとの違い
ハバタクカミはサケブシッポと同じく、既存の種に似た姿を持つパラドックスポケモンだが、役割は異なる。サケブシッポが耐えて相手を妨害するのに対し、ハバタクカミは先に動き、HPとぼうぎょが55しかないことをさらす前に相手を倒そうとする。ゴースト・フェアリーの組み合わせによってノーマル、かくとう、ドラゴンを無効にできるが、ゴースト、どく、はがねへの対策にはならない。
通常の冒険では、特殊技だけでも野生戦を進めたり、物理防御の低い相手と戦ったりするには十分だ。育成よりも捕獲のほうに根気がいる。捕捉率30という数値からも、難しいのは対戦の前に始まっていることがわかる。