ハンテール徹底解説
尾が代わりに狩りをする
デザインの出発点はウナギに近い細長い海の生き物だが、捕食の役割を尾に移している。尾は魚の形をしており、見た目だけで獲物を誘うおとりになる。この発想は図鑑の説明とも一致する。ハンテールは高速で追いかけるのではなく、海底で待ち、獲物を引き寄せてから丸のみにする。頭のオレンジ色のひれはパールルの殻の名残を思わせ、見た目と進化前とのつながりを作っている。
リュウグウノツカイにも似ている。深海にすむ、体の非常に長い魚だ。海底との結びつきは、青い体色や光る尾、光の届かない場所にすむ捕食者というイメージにつながる。英語名と日本語名はどちらも「Huntail」に基づき、英単語の「hunt」と「tail」から作られている。狩りと尾への直接的な言及が、その戦い方をそのまま表している。
1つの殻から分かれる2つの進化先
パールルは、いつも同じ姿に進化するわけではない珍しい進化前だ。しんかいのキバを持たせて通信交換するとハンテールになり、しんかいのウロコを持たせるとサクラビスになる。この違いは見た目だけのものではない。ハンテールが待ち伏せを得意とする狩人のイメージを残すのに対し、サクラビスはより細い体つきで、別の海中捕食者を思わせる姿になっている。
第3世代で登場して以来、道具を持たせた通信交換による進化は、このポケモンの個性の中心にある。『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』で入手する場合も、正しい道具を用意し、通信交換を完了できる別の本体やセーブデータを探さなければならない。そのため、パールルを交換に出す前に進化先を決めておくのが無難だ。
水場を整えてから戦うアタッカー
対戦で最も分かりやすい組み合わせは、すいすいとあまごいだ。雨がなければ素早さ52のため多くの相手に先を取られ、初手から守る必要がある。雨を展開できれば状況は変わり、からをやぶるも活用しやすくなる。攻撃性能の上昇によってアクアテールやかみくだくが通しやすくなり、ふいうちは先制して直接攻撃を仕掛けようとする相手へのけん制になる。
防御105のおかげで、効果抜群の技を持たない物理アタッカーに対しては隙を探しやすい。HP55と特防75のため特殊技にはかなり弱く、とくにでんきやくさタイプの攻撃を受けて場に出すのは危険だ。ほのお、こおり、はがね、みずへの耐性は具体的な繰り出し先を作ってくれるが、それだけで素早さの低さを補えるわけではない。
おとりとしての強みと限界
ハンテールは、相手の手持ちがすでに削られ、強化された攻撃を耐えられるポケモンが少なくなった状況で力を発揮する。通常のプレイでは終盤まで温存し、味方がくさタイプのポケモンを弱らせたり、相手に防御手段を使わせたりしたあとで繰り出すとよい。
ハイドロポンプは威力110で、特攻94を活かせる技だが、攻撃104をより活用できるのはアクアテールだ。こおりのキバはくさやドラゴンタイプへの対策になり、とぐろをまくは技構成の中では珍しい変化技の選択肢になる。やけどが多い環境ではみずのベールにも価値があるが、隠れ特性であり、特殊耐久の問題までは改善しない。
同じ進化系統における最大のライバルは、同じ進化先の位置にいて別の方向へ性能を伸ばすサクラビスだ。ハンテールは防御が高く、物理方面の存在感が強い。サクラビスは特殊方面から競合する。どちらを選ぶかはパールルの段階で決まり、最後は通信交換時に使う道具次第になる。