ガルーラ徹底解説
高貴な肩書きを持つカンガルー
英語名には駄じゃれが隠れていない。kangarooに、モンゴルの君主の称号であるkhanを足した名前だ。日本語のガルーラは、カンガルーと命令を意味する言葉を掛け合わせたもので、ほかの言語はそれぞれ片方を選んだ。ドイツ語のKangamaは母親を、フランス語のKangourexはラテン語のrexを残している。翻訳によって強調点が丸ごと変わる、数少ない種族の1つだ。ある言語では女王で、別の言語では母親になる。
面白いのは、図鑑がドイツ語側に寄っていることだ。6つある図鑑説明のどれにも、支配や縄張りや階級の話は出てこない。書かれているのは、見張ること、子どもを袋に入れること、近づく者を攻撃することだ。高貴な肩書きは名前の中にだけあり、それ以外の場所にはない。
戦いに出た子ども
メガガルーラは第6世代と第7世代に、ガルーラナイトを持たせることで存在し、このデザインならこうなるしかないという姿だった。子どもが成長して袋から出て、母親の隣で戦う。専用特性は、ほとんどすべての攻撃技を2回当てるものだった。第6世代では2回目の攻撃の威力が半分で、第7世代からは4分の1に下げられた。もともと複数回攻撃する技や、複数の相手に当たる技には機能しなかった。
弱体化されてもなお強すぎたため、競技コミュニティは最終的に標準ルールの環境から外すことになった。その後は事情が自然に片づいた。メガシンカというシステムが消え、それと一緒にこの姿も消えた。残ったのは、攻撃95を持つ通常の姿だ。まさに、誰も覚えていない数値である。
決して確認されなかった頭蓋骨
90年代から、カラカラがかぶっている頭蓋骨は死んだ母親のもので、その母親はガルーラだったという説が流れている。メスしかいない種族と、自分の母親のために泣く別の種族。あまりにも話が合うため、30年にわたって生き残ってきた。だが、ゲームフリークが確認したことは一度もなく、それを裏づける公式資料の一文すら存在しない。プレイヤーの民間伝承であって、データではない。
ストーリーでの使い勝手
第1世代ではサファリゾーンにしか出現せず、使えるボールの数は限られ、逃げやすくもあった。そのため、人に見せる珍しいポケモンになった。今ではそこまで大げさな手順は必要ないが、技を覚える順番は相変わらず重要だ。
レベル12のかみつくとレベル16のふみつけは、その時期にしては十分な火力を出す。レベル28のふいうちは先制技で、素早さの種族値が90あるため、見た目以上に使いやすい。素早くて弱った相手のとどめに向いている。レベル36のかみくだくと、技マシンのじしんで、物理受けへの仕事はほぼ片づく。レベル48のげきりんは罠だ。威力120と引き換えに、出しているあいだ技が固定され、混乱もする。長いストーリーでは、得られるものより失うもののほうが多い。
カントーのほかの頑丈なノーマルと比べると、立ち位置ははっきりしている。ケンタロスはもっと速くて火力も高いが、ガルーラほどは耐えない。カビゴンははるかに体力が多く、素早さははるかに低い。ガルーラはその中間に収まる。最も硬くも最も速くもないが、きもったまでゴーストを道からどかせる。そこが、ほかの2匹を沈める要因になっている。