メラルバ徹底解説
たいまつをまとった幼虫
デザインの出発点はガの幼虫だが、写実的に表現しようとしているわけではない。淡い色の毛に覆われた体はイモムシを思わせる一方、曲がった角は炎や太陽光、光輪を連想させる。また、角の形や羊毛のような見た目から、ヴァレー・ブラックノーズ種のヒツジにも似ている。下側の毛の少ない部分は、さなぎ、あるいは毛を刈られたヒツジの体と見ることもできる。
英語名のLarvestaは、larvaと、炉の火に結びつくローマ神話の女神ウェスタを組み合わせたもの。lavaという語にもつながる。日本語名はメラルバで、激しく燃えるものに関係する表現と「larva」をもとにした名前だ。どちらも、未成熟な段階と熱源を結びつけている。
太陽から火山へ
ポケモンずかんの説明は、メラルバの起源についてひとつの答えを示してはいない。太陽から生まれたというものもあれば、昔の人々が太陽に巣を作っていると考えていたというものもある。火山に生息するとする説明は、5本の角から炎を放てる、熱に適応した生き物というイメージを補強している。
メラルバはウルガモスとともに第5世代で初登場した。レベルを上げるだけで進化する種族の中でも、レベル59という進化レベルはかなり遅く、ストーリー中の使い勝手にも影響する。長いあいだ、控えめな種族値の幼虫のままで過ごしてから、成体の姿にたどり着くことになる。後の作品でも同じ進化系統とむし・ほのおタイプを保っているが、覚えられる技は世代ごとに変化してきた。
見つけられる居場所
通常のストーリーでは、最終的なチームの一員というより、一時的な物理アタッカーとして使うほうが向いている。攻撃85を活かしてニトロチャージ、むしくい、きゅうけつ、フレアドライブを使える一方、特攻50ながらむしのさざめきやかえんほうしゃも選択肢になる。レベル36で覚えるきゅうけつは受けたダメージの一部を補う助けになるが、耐性面の問題を解決するわけではない。
リトルカップでは運用が変わる。耐久寄りの道具を持たせれば、耐性のあるタイプの物理技を受けて場に出し、接触技を受けてほのおのからだを発動させ、とんぼがえりで別のポケモンにつなげられる。回復と消耗戦を重視するなら、あさのひざしにも価値がある。おにびなら、接触を避けたい相手をやけどにできる。いわ技への弱さから、ステルスロックなどの設置技への対策は必須で、何度も出し入れするのは非常に高くつく。
翼が生える前
自然な比較対象はウルガモスだが、違いは見た目だけではない。メラルバは種族値の中で攻撃が85と高く、物理技も複数覚える。対してウルガモスは成体の段階を表し、特攻を軸にしている。そのため、メラルバのままストーリーを終えるために育てるのか、それともレベル59までのゆっくりした育成を受け入れるのか、早めに決めておくといい。
白い色と鎧のような形は、吐き出す炎と対照的だ。単純な炎の塊にしないためのデザインでもある。この組み合わせによって、純粋な火山の虫というより、太陽の幼虫というコンセプトのほうがよく機能している。角の周囲に炎が現れる理由もそこからわかる。炎は体の代わりになるのではなく、体を飾る王冠なのだ。