ネオラント徹底解説
光とヒレでできたシルエット
デザインには複数の水生生物の要素が混ざっている。Bulbapediaでは淡水に生息するチョウチョウウオとの関連が指摘されているが、ヒレはその魚にはない羽のような形をしている。生物発光する魚や、深海を歩くように移動する三脚魚の特徴も取り入れられており、図鑑の記述にある海底での移動とも重なる。光るヒレと体の模様が、水中に広がる星空というイメージにつながっている。
英語名のLumineonは、luminousとneonを組み合わせたもの。日本語名のネオラントもネオンや光源のイメージを残しているが、語の組み立ては英語名ほどはっきりしていない。分類の「ネオンポケモン」も、そのイメージを直接受けたものだ。
シンオウからパルデアの海へ
第4世代でケイコウオとともに初登場した。当時のシンオウのポケモンには、生息地を強く意識したデザインが多く、ネオラントもその一例だ。その後は複数の地方に登場し、『Pokémon LEGENDS アルセウス』にも収録された。ただし、同作では覚える技や入手方法が本編と完全には一致しない。
世代をまたいで技構成は変化している。第6世代と第7世代では、わざマシンでしぜんのめぐみを覚えられなかった一方、ケイコウオはその技を使えた。第8世代の一部のゲームでは、はねやすめやきりばらいといった防御・補助技に加え、ねっとうも再び使えるようになった。『スカーレット・バイオレット』ではその方面の選択肢が減り、とんぼがえり、おいかぜ、ボルトチェンジのような技が中心になる。
小さな役割をいくつも持つことの問題
対戦ではサポート用の技をいくつか持つが、どれも大きな優位性にはつながらない。すいすいは雨パーティーに組み込みやすく、よびみずはダブルバトルで味方に飛んできたみず技から守れる。おいかぜはすばやさを補助し、とんぼがえりやボルトチェンジは主導権を維持する。しかし、複数の役割から選ばなければならないわりに、どれか1つで明確に秀でているわけではない。
みずタイプと91のすばやさによって、ほのお、こおり、はがね、みず技を受けてから、交代技で離脱できる。でんきやくさを相手にした場合は引く必要がある。よびみずでみず技を吸収すればとくこうは上がるが、とくこうが69しかないため、強化後も安定した脅威にはならない。ダブルバトルでは、よびみずで身を守りながらおいかぜで味方を支援するほうが、自分だけで全抜きを狙うより筋が通っている。
進化しても広がらない役割
ケイコウオから進化すると全体的な能力は上がるが、進化系列の基本的な役割までは変わらない。水中での活動を軸にしつつ、すばやさが伸び、物理耐久より特殊耐久が高い一方で、攻撃面の数値は69にとどまる。そのため、すでに傷ついた相手への追撃や、みず技を受けるためのピンポイントな繰り出しで使うほうが成果を出しやすい。
以前の世代では、低い対戦環境で、みずへの耐性ととんぼがえりを活かしたきりばらい役として小さな居場所があった。その選択肢は、使える技の一部が失われたことや、回復技、より高い能力、はっきりした攻撃性能を持つみずタイプのポケモンとの競争によって価値を落とした。対戦での歩みは、単独で試合に勝つ力ではなく、こうした補助役のニッチに結びついている。