マグカルゴ徹底解説
フランス訛りのマグマ
日本語名のマグカルゴは、「マグマ」にエスカルゴの音写をつなげたものだ。フランス料理のカタツムリである。英語とスペイン語も同じダジャレを一文字も変えずに保っている。これはほとんど起きないことだが、「Magcargo」は3言語で同じように機能し、そのうえ、荷物を背負って運ぶ動物に合うcargoまで含んでいる。進化前のマグマッグは飾りのない版で、slug、つまりナメクジに magmaを足したものだ。
デザインのよいところは、順番にある。現実のカタツムリは最初から原殻を持って生まれ、それを一生かけて大きくしていく。ところがこちらは、最初の姿には何もなく、進化すると突然殻が現れる。殻ではなく、焼けて固まった皮膚だからだ。代表的な技がからをやぶるなのも味わい深い。壊しているのは自分自身である。
こちらは1000度、あちらは18 000度
ルビーのスペイン語版の図鑑説明には1000 °Cとある。同じ説明の英語版では18 000 °Fで、これは約10 000 °C、つまり太陽表面の温度のほぼ2倍にあたる。ポケモン図鑑のミスの中でも、インターネットで特に何度も取り上げられてきたものだ。スペイン語では、実質的に0を1つ減らす形で修正された。どちらを採っても、ひび割れた殻を持ち、崩れないためにマグマに浸からなければならないという、同じ図鑑内の説明とは食い違う。
2016年の調整と、変わらなかったこと
第七世代で種族値が上方修正され、HPは50から60、特攻は80から90になり、合計は410から430に上がった。シリーズが配った調整の中でもかなり小さい部類で、立ち位置は変わらなかった。同じ世代で隠れ特性にくだけるよろいが追加されたが、こいつに限っては罰ゲームである。
20年間、ゲームに存在する唯一のほのお・いわタイプだった。そこへ第八世代でセキタンザンが登場し、タイプが同じで、HPも攻撃も高く、水かほのおの攻撃を受けると素早さが上がる特性まで持っている。この比較はマグカルゴにとって分が悪い。コータスという、もう1匹の遅いほのおタイプの壁と比べても同じだ。コータスは場に出るだけで晴れにでき、それだけでパーティ全体に採用する理由になる。
マグカルゴに残されているのは、具体的で小さなニッチだ。わざマシンの技リストは長く、オーバーヒート、だいもんじ、ストーンエッジ、じしん、ねっぷうまで揃っている。だが攻撃50と素早さ30を前提にしたリストなので、半分は別のポケモンにやらせたほうがうまくいく。実際にできるのは、じめんタイプではない物理アタッカーに後出しし、やけどにして、ステルスロックを撒き、回復することだ。通常プレイならそれで役に立つが、組まれたパーティ相手では、2発目のじしんで崩れる。