マラカッチ徹底解説
動くと音が鳴るサボテン
デザインの出発点は、花の咲いたサボテン、特にウチワサボテンと思われる姿で、そこにマラカスのシルエットを加えている。上に伸びた腕はウサギの耳に見え、丸みを帯びた姿のサボテンを思わせる形でもある。花や体の飾りはメキシコ風の雰囲気を感じさせ、踊りとリズミカルな音は打楽器やマリアッチ音楽との結びつきを強めている。
英語名のMaractusは、maracaとcactusを組み合わせたもの。日本語名のマラカッチもその発想を残しつつ、「マリアッチ」に近い響きを加えている。名前、見た目、行動の関係は図鑑の説明にも表れている。音を立てないサボテンではなく、タネを守るために騒音を使う植物なのだ。
イッシュ地方で暮らす単独種
マラカッチは『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』で初登場し、リゾートデザートに生息していた。最初の図鑑説明から、乾燥した環境と、鳥ポケモンを踊りで追い払うという2つの特徴が定められていた。第5世代の続編でもこの方向性は変わらず、リズミカルな動きに合わせてマラカスのような音を出す点が描かれている。
第6世代では、エリアや別の入手方法を通じて登場を続けた。その後、第7世代では専用の図鑑説明がなく、アローラ地方のゲームには登場していない。『ポケットモンスター ソード・シールド』で復帰すると、図鑑説明では鳥を驚かせるリズムと、毎年まき散らす栄養豊富なタネに再び焦点が当てられた。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』には登場しないため、本編での登場状況は安定していない。
とくこうに特化したサボテン
ノクタスがくさ・あくタイプで異なる攻撃性能を持つのに対し、マラカッチはとくこうの106が最も高い。ギガドレイン、エナジーボール、リーフストーム、ソーラービームを活かせる専門性がある一方、ぼうぎょととくぼうは67、すばやさは60なので、安全に出し入れするのは難しい。
水との関係は、物理耐久よりも役に立つ。ちょすいなら、くさタイプのポケモンが本来受けるはずのないみず技を無効化し、HPを回復して相手の交代を誘える。ダブルバトルでは、よびみずも似た役割を果たし、味方に向けられた技を引き寄せられる。ただし、とくこう上昇だけでは、もろさを常に補えるわけではない。
活躍させる方法
通常のプレイでは、みず、じめん、いわタイプのポケモンを相手にするのが得意だ。特に、ちょすいでHPを回復しながら場に出せる状況では使いやすい。まきびしは、相手が交代する序盤に使えば、継続的なダメージを蓄積できる。ギガドレインで場に残りやすくなり、コットンガードで物理耐久を上げることもできるが、準備する時間が必要になる。
にほんばれがあれば、ようりょくそが実用的な選択肢になり、ソーラービームも溜めなしで撃てる。それでも、ほのお、こおり、どく、ひこう、むしタイプには交代を強いられる。楽器に似ているのは飾りではない。マラカスが名前やモーション、そして花のタネを守る方法そのものの由来になっている。