ハリーマン徹底解説
フグからトゲの兵器へ
デザインの出発点は、膨らんでトゲを出すことで知られるフグやハリセンボンだが、その発想をより攻撃的な方向へ押し広げている。輪郭は海の機雷にも似ており、トゲに囲まれた丸い体が、触れるだけで危険な存在にしている。シリーズの各時期で自爆系の技を覚えられることも、この解釈を補強している。ほかには、生け花で花を固定するために使う、針が並んだ日本の剣山が元ネタになっている可能性もある。
英語名はOverkillとQwilfishを組み合わせたもの。過剰さという発想は、進化でコンセプトを変えずに限界まで突き詰める点と合っている。日本語名のハリーマンは、ハリーセンの日本語名であるハリーセンとのつながりをもとにしており、千本の針を指す代わりに、はるかに多い数を示している。日本語表記も、ハリセンボンとその針に使われる表現を思わせる。
ヒスイで生まれた進化
第8世代で、ヒスイのすがたのハリーセンの進化形として登場した。ヒスイのすがたは『Pokémon LEGENDS アルセウス』で導入されたリージョンフォームだ。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、連携による移動と進化を通じて使えるポケモンになり、1つの冒険だけに結びついた存在ではなくなった。条件は変わらず、レベルアップ時にどくびしを覚えている必要がある。
第9世代では、わざマシンとの対応に調整が入った。進化前のすがたなら覚えられた技の一部が、当初のハリーマンでは使えなかったが、後の更新で修正された。この変更で個性が変わったわけではない。今も、設置技、天候、接触技にアクセスできる、あく・どくタイプの物理アタッカーだ。
ハリーセンとドヒドイデのあいだでの立ち位置
ハリーセンと比べると、攻撃力と物理面での存在感が増しており、純粋な補助要員には見えにくくなった。こうげき115によって、かみくだく、どくづき、ダストシュートで実際にダメージを出せるうえ、いかくで物理アタッカーに対して比較的安全に繰り出せる。一方、とくぼう65なので、特殊技を何度も受ける役には向かない。
ドヒドイデのほうが、壁役や長期的な削り役には適している。ハリーマンは受け身の安定感で劣るが、圧力をかけ、どくびしをまき、つるぎのまいで相手を脅かす力がある。雨パーティでは、すいすいによってドヒドイデにはない役割を持てる。天候を利用して先に攻撃し、アクアブレイクで一部のじめんタイプへの回答にもできる。
トゲを活かして相手に隙を与えない
いかく型は、じめんタイプ以外の物理技に繰り出し、交代を誘うか、どくびしをまいてから、かみくだくやどくづきで圧力をかける。相手が受け身なポケモンに交代したときは、つるぎのまいが有効だが、特殊アタッカーやじしんで脅かしてくるポケモンの前で強化を重ねようとするのは避けたい。
すいすい型には、あまごいによるサポートが必要になる。雨の中では物理アタッカーとして全抜きを狙え、アクアブレイクで、どくとあくの技を受け止めようとするじめんタイプに反撃できる。それでも、ぼうぎょの高いはがねタイプには止められやすく、じめんタイプの相手は依然として最大の問題だ。通常の対戦では、序盤にどくびしをまくか、中盤にいかくを活かすほうが、終盤まで温存して遅い全抜きを狙うより役立つことが多い。