チャデス徹底解説
抹茶、茶入れと後悔
デザインの出発点は、栽培、加工、製粉を経て粉末になった抹茶だ。宿っている茶入れは日本の茶道で使われる器を思わせ、上に乗ったべらは粉をすくうための道具を表している。このコンセプトは、日本の民間伝承に登場する、身近な道具に命が宿った付喪神にも通じる。
抹茶でひびを修復する要素は金継ぎを思わせる。割れを隠すのではなく、修復した物の一部として目に見える形で残す技法だ。生命力を吸収して傷つける一方で、食器やコンセントなど家の中の物を直すこともできるポケモンの性質とよく合っている。さらに、後悔が茶入れに結びついた茶人の物語も加わっている。
器によって変わる名前
英語名のPoltchageistは、物や家の中で起きる現象に関わる霊を指す「poltergeist」と「matcha」を組み合わせたものだ。日本語名のチャデスは「cha(茶)」を残しつつ、死に関係する音の響きを加えた言葉遊びになっている。この選び方は、生命力を糧にする性質や、図鑑説明の不気味な雰囲気にもつながる。
ヤバチャに似ているが、進化上の関係はない。2つの系統は収斂進化した別種であり、憑りつかれたお茶という発想と、タマゴグループの鉱物・不定形は共通しているものの、起源は異なる。名前の入れ替わりも意図的で、チャデスは大きな器に住むためポットデスに近く、*ヤバソチャ*は茶碗との関係からヤバチャに近い。
変わったもの、変わらないもの
第九世代の『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で登場したため、世代をまたいだ変更の歴史と比較することはできない。登場時から、小型で特殊攻撃を得意とし、サポートにも向いたポケモンという立ち位置を保っている。シリーズで知られてきた発想を広げつつ、カップやポットから、特定の茶道で使われる道具へと舞台を移した形だ。
ヤバチャとの実戦面での最も明確な違いはタイプにある。くさ・ゴーストによって耐性が増え、ギガドレインでみずやじめんの相手に圧力をかけられる一方、弱点も増えるため、交代にはより慎重さが求められる。体の黄色い渦巻きはヤバチャのものに似ているが、弱点としては機能しない。
活かし方
ダブルバトルでは、HPを回復したい味方と並べ、タイミングを計って出すことでおもてなしを活かせる。ノーマルやかくとう技に合わせて繰り出し、その後にシャドーボール、ギガドレイン、またはサポート技を使うとよい。相手がほのお、こおり、ひこう、ゴースト、あくで脅かしてこないなら、わるだくみを使う隙もつくれる。
シングルバトルでは、HP40と素早さ50が大きな問題になる。長期戦の殴り合いには向かず、特殊火力も1匹だけで試合を決められるほど高くはない。リトルカップでは、参加ポケモン全体の数値が低い水準にあるため、ノーマルとかくとうへの無効、各種耐性、そしておもてなしによる回復の価値が大きく上がる。そこでは、相手のチームを一掃するアタッカーというより、ダメージも出せるサポート役として機能する。