クワッス徹底解説
水兵風の髪型をしたカモ
デザインの出発点は幼いカモだが、頭を覆う青いトサカによって、単純な動物の表現から切り離されている。この羽毛のかたまりは、帽子であり、トサカであり、身だしなみを整えていることの表現でもある。体の白さは清潔な鳥というイメージを強め、青色はこの種を水や航海の美学と結びつけている。
日本語名のクワッスは、カモの鳴き声「クワック」にもとづいている。英語名のQuaxlyもその音を受け継ぎ、短い語尾を組み合わせることで幼い雰囲気を保っている。英語の分類名「Duckling Pokémon」も、表現されている成長段階をはっきり示している。成鳥ではなく、大きさと存在感を増していく系列の出発点なのだ。
幼さを脱ぎ捨てる系列
レベル16での進化が、最初の大きな変化になる。ウェルカモはみずタイプと鳥のアイデンティティを保ちながら、より背の高いシルエットと、動きに備えた姿勢を見せる。レベル36になるとウェーニバルに進化し、ダンスや羽毛を大きく広げる動きが、デザインの中心になる。
これは、単純な動物を固有の技術や役割を持つ存在へ変えていく、ほかの御三家の系列も思わせる。コダックとの共通点はそこまでだ。コダックが混乱や超能力を軸にしているのに対し、クワッスは身体能力、水、振り付けを思わせる方向へ進んでいく。
数値をどう生かすか
種族値ではこうげきの65が最も高いため、とくしゅ技よりも物理技のほうが能力を生かしやすい。アクアジェットは弱った相手へのとどめに使え、アクアブレイクはより強力なみずタイプの物理技、ウェーブタックルは威力85まで上がる。ブレイブバードは威力120に達するが、クワッスがすでにダメージを受けていると反動が重い。
げきりゅうは、HPが少ない状態で決定的な攻防に入る展開を後押しする。じしんかじょうは相手を倒したあとにこうげきを上げられるが、クワッスはまず、すばやさ50とぼうぎょ45で相手を乗り越えなければならない。みずタイプとひこうタイプの技を組み合わせれば、ほのお、じめん、いわ、くさ、むしに対応できるが、でんきとくさの攻撃に弱いという防御面の問題は残る。
冒険では、みずタイプが弱点の相手にぶつけ、ぎりぎりのターンをアクアジェットで締めるとよい。まもる、こらえる、はねやすめで防御面を補えるものの、HP55では長い殴り合いを何度も続けるのは難しい。
成長を見越した御三家
クワッスを倒すと、こうげきの努力値を1獲得でき、経験値タイプはやや遅い。捕獲率45なので、捕獲率の高い種族より野生の個体を手に入れるまでに手間がかかる。ただし御三家として選ぶ場合は、実際にはゲームの最初から育て続けることになる。
デザインは、最初の段階から発達した姿への進化を見越している。トサカは単独の飾りではなく、系列全体でより大きな羽毛や、演出のはっきりした動きへ変化していく視覚的なモチーフだ。レベルアップで覚える技にもその方向性は表れており、つばさでうつ、エアスラッシュ、アクロバット、ウェーブタックルがその先を予告している。