タケルライコ徹底解説
竜脚類の首を持つ稲妻
タケルライコのシルエットはライコウを出発点にしながら、それを極端に長い首を持つ生き物へと引き伸ばしている。体つきは竜脚類を思わせ、円形のたてがみは嵐雲を、尻尾は地面に落ちたばかりの稲妻の形を表現している。先端に集まる爪と、赤・青・黄色の配色が、体毛に電気を集中させているイメージを強めている。
英語名のRaging Boltは、「raging(激しい、荒れ狂う)」と「bolt(稲妻)」を組み合わせたもの。日本語名のタケルライコは、「猛る」と「雷光」を組み合わせたうえで、ライコウを思わせる響きも残している。タケルライコも同じ発想で、電気と激しさをひとつの名前にまとめている。
第9世代から始まる物語
この種族は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の『藍の円盤』で初登場したため、それ以前の世代との間に、種族値や特性、技の変更はない。物語の中心にあるのは、その出自をめぐる疑問だ。片方の図鑑説明では、体毛から放った雷で周囲を黒焦げにする生き物として描かれ、もう片方では、オカルト雑誌で広まったライコウの祖先説と結びつけられている。
この曖昧さは、ほかのパラドックスポケモンにも通じる。単に姿を変えた古代のライコウというわけではない。デザインや地域に伝わる噂によってライコウと結びつけられているものの、その起源は意図的に開かれたままだ。
素早さより特攻
パーティでは、高速ポケモンではなく、耐久力のある特殊アタッカーとして扱うのが基本になる。特攻 137、HP 125、こだいかっせいが構成の中心だ。めいそうは有利な殴り合いをさらに有利にし、晴れにすれば特性を発動しながら、継続的な圧力をかける戦い方を強化できる。にほんばれも覚えるため、自分で天候を作りたいパーティに組み込むこともできる。
じんらいは、より素早い相手との相性を変える技だ。タケルライコを高速アタッカーに変えるわけではないが、弱った相手を毎回ターンを渡さずに仕留めやすくなる。エレキフィールドはでんき技を強化し、フィールドがあると威力の上がるライジングボルトの準備にもなる。じめんタイプや特殊受けが出てきたときは、ボルトチェンジでいったん引くこともできる。
進化ではないつながり
ライコウとのテーマ上の関係は、進化関係よりも強く意識されている。タケルライコは進化せず、ライコウと直接つながる進化系統も共有していない。ウガツホムラと同じく、三聖獣の一角と結びついた過去のパラドックスポケモンとして、知られたデザインを先史時代の体つきで再解釈している。
比較すると、それぞれの役割分担も見えてくる。ライコウがより直接的なでんきタイプとしての個性を押し出すのに対し、タケルライコはドラゴンタイプ、はるかに長い首、そして物理攻撃より高い特攻を備えている。その代わり、素早さ 75は、じんらいを使えないときや、相手に技を半減されるときに重くのしかかる。
じめんタイプは、でんき技を無効化し、りゅうのはどうやりゅうせいぐん、またはほかの補助技に頼らせられるため、防御面で最もわかりやすい対策になる。特防の高いポケモンは、めいそうを積まれていなければ攻撃を耐えられることも多い。そのため、じめんタイプを倒せる味方や交代を誘える味方と組ませ、タケルライコのHP 125を試合終盤まで残せる状況を作ると力を発揮しやすい。