ロトム徹底解説
コンセントの中の精霊
ロトムのコンセプトは、動力源と家庭用電化製品を結びつけたものだ。プラズマでできた体は生きた電撃を思わせ、機械の中に入り込む能力は、日本の付喪神という考え方につながっている。付喪神とは、道具に精神的な存在感が宿るというものだ。名前も分かりやすく、ロトムは「motor」のつづりを逆にしたもので、機械や電気との関係をはっきり示している。
図鑑の説明で、ロトムはおとなしい生き物として描かれていない。電化製品に入り込み、故障させ、人を驚かせて楽しむ。その性格が、いたずらっぽい表情と、目のついた火花のようなコンパクトなシルエットにつながっている。地域ごとのテクノロジーが、その体を利用して独自の機器を作っていることにも納得できる。
奇妙な出会いから6つの個性へ
第4世代で登場したロトムは、電化製品に関係する特別な出会いとして始まった。『ポケットモンスター プラチナ』では、さらに5つの姿が追加された。第5世代以降、それらの姿はゴーストタイプを共通して持つのではなく、入り込んだ電化製品に関係するタイプを得るようになった。この変更によって、単なる見た目違いのアタッカーではなく、耐性や弱点、役割の異なる選択肢になった。
それ以降の世代では、ロトムはポケモン世界のテクノロジーにさらに深く組み込まれていった。ロトム図鑑などの機器では、案内役やアシスタント、ナビゲーションツールを務めている。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも主人公のスマホロトムと結びついて登場するが、手持ちでどの姿を取るかを決めるのは、あくまでバトル用のフォルムだ。
ほかのでんきタイプにはない強み
ジバコイルと比べると、物理耐久も素の火力も低いが、すばやさが高く、ふゆうによるじめん無効もある。ゲンガーのような攻撃的なゴーストタイプと比べた場合は、一部の攻撃を受けやすく、でんじは、おにび、ボルトチェンジで補助もできる。その一方で、相手をすぐに倒す能力では及ばない。
通常の姿は、明確な役割を求める場合、電化製品の姿に押されやすい。それでも、でんき・ゴーストの組み合わせによって2つの自然な無効耐性を持ち、ほかのでんきタイプでは受けられない攻撃にも繰り出せる。ストーリー攻略では、みずタイプやひこうタイプのポケモンに後出しし、10まんボルトで圧力をかけ、相手が交代するならボルトチェンジで離脱するだけでも十分だ。
無理をさせずに使う方法
強力な物理技の前に居座らせたり、低いHPをぼうぎょととくぼうで補えると考えたりするのは避けたい。受けられない技に合わせて繰り出し、素早い相手をまひさせたり、タイプ一致のでんき技をちらつかせて交代を誘ったりするのが得意だ。トリックは特定の道具に依存するポケモンへの対策になり、みがわりを使えば交代や状態異常で生まれた隙も活かせる。
技の選択肢には、エレキフィールド、わるだくみ、シャドーボール、ポルターガイストもある。サポートを重視するか、とくしゅ技で圧力をかけるか、特定の相手への対策を用意するかで構成は変わる。特性ふゆうも、弱点であるあくタイプやゴーストタイプの技で攻撃してくる相手には価値が下がる。あらゆる電化製品を動かせるロトムだが、バトルでは通常の姿よりも、家庭用電化製品の姿のほうがはっきりした役割を持ちやすい。