トゲキッス徹底解説
タマゴの姿をした平和の鳥
トゲキッスは、トゲピーとトゲチックにすでに見られた発想を極端まで押し進めている。タマゴから生まれた存在が、妖精のような雰囲気を持つ鳥へと行き着くのだ。硬く三角形をした翼は全翼機のようなデザインを思わせ、白い体と祝福を分け与える性質は、平和と結びつくハト、天使、神話上の鳥を連想させる。腹部の模様はシロフクロウを思わせる面もある。ひとつの元ネタに決めつける必要はなく、穏やかさ、幸運、飛翔をめぐる複数のイメージをひとつのデザインにまとめている。
名前はより直接的だ。「Toge」は日本語に由来し、トゲや突起を指すもので、進化系統全体に共通する要素である。「Kiss」はキスを示し、この種の親しみやすいイメージと噛み合っている。日本語ではトゲキッスと書き、英語と同じローマ字表記を保っている。
対戦環境を変えたタイプ変更
第4世代で登場した当初、トゲキッスはノーマル・ひこうタイプだった。その後、フェアリータイプが加わったことで、防御面と攻撃面の性格は大きく変わった。かくとう、むし、くさ、あくへの耐性を得たうえ、ドラゴンを無効化できるようになったからだ。それまでよりも、ドラゴンタイプのポケモンに正面から圧力をかけられるようにもなった。
この変更で主な種族値が変わったわけではない。特攻120、特防115、防御95は、耐久力のある特殊アタッカーという方向性を引き続き示していたが、新しいタイプの組み合わせによって場に出せる場面が増えた。進化系統はPokémon LEGENDS アルセウスにも登場し、トゲピーの一族における上位目標としての重要性を保っている。
てんのめぐみとエアスラッシュ
対戦では、てんのめぐみとエアスラッシュを軸にした戦い方がもっともよく知られている。特性によって追加効果の発生率が上がり、ひこう技のエアスラッシュは、素早さで劣る相手に毎ターン脅威を与えられる。相手の交代を強制できるときや、受けるダメージが少なく、もう1ターン耐えられるときには、めいそうも組み込みやすい。フェアリーに弱い相手にはムーンフォースが有効で、じんつうりきはどくやかくとうとの対面の一部を補える。
ただし、無条件に選べるポケモンではない。素早さ80では多くの攻撃型ポケモンに先手を取られやすく、でんき、こおり、どく、いわ、はがねへの弱点も相手の構築に入りやすい。いわ技は場に出るたびに負担をかけるため、とくに厄介だ。はがねタイプの使い手には主要技を耐えられやすく、返しに強烈な一撃を受けることもある。はりきりは物理型のごく限られた構成にしか向かない。攻撃を高める代わりに物理技の命中率が下がり、もともとの種族値もその方向をほとんど後押ししていないからだ。
ゲーム内で活かす方法
通常のプレイでは、トゲピーとトゲチックで土台を作ってからトゲキッスへ進化させるとよい。トゲチックへの進化に必要ななつき度を上げるには、初期形態を実際に使い続ける必要がある。一方、最後の進化はひかりのいしですぐに完了する。入手後は、レベルアップで覚える技にもはっきりした流れがある。ようせいのかぜで序盤のダメージを確保し、エアカッターとドレインキッスで攻撃の選択肢を広げ、中盤ではエアスラッシュが火力の大きな節目になる。
相手にでんき、こおり、いわ、はがねタイプの素早い対策がないときに、もっとも力を発揮する。そうした場面では耐久力を活かして場に出し、めいそうの起点を作りながら特殊技で圧力をかけられる。相手が素早いアタッカーや効果抜群の技を残しているなら、無理にさらしてはいけない。耐性が多くても、強力な一撃を悪いタイミングで受ければ補いきれない。幸運のイメージは追加効果ともよく合っているが、実際の活躍は毎ターンの繰り出し方にかかっている。