ビブラーバ徹底解説
アリジゴクの第2幕
この進化ライン全体のモチーフは、何度も間違われるトンボではなく、アリジゴク、つまりウスバカゲロウの幼虫だ。幼虫は砂にすり鉢状の巣穴を掘り、底で何かが滑り落ちてくるのを待つ。それが大きなあごと地中での生活を持つナックラーにあたる。成虫で、翅を持ちながら飛ぶのが下手なのがフライゴン。ビブラーバはその中間で、翅はすでにあるものの、まだ飛ぶためには機能していない段階だ。
名前はそのまま意味を伝えている。Vibravaはvibrationとlarvaを組み合わせたもので、日本語のビブラーバも同じ形を保っている。フランス語のVibraninfは後半をnymphe、つまり幼虫から成虫になる途中の段階を指す「ニンフ」に置き換えており、昆虫学的にはこの段階を正確に表している。
むしタイプではない虫
4本の脚、触角、膜状の翅、むしのタマゴグループを持っているのに、タイプはじめん・ドラゴンだ。技のラインナップもこの矛盾をそのまま残している。レベル28のむしのさざめきに加え、わざマシンのむしくい、むしのていこう、とんぼがえりも覚えるが、どれもタイプ一致にはならない。比較対象として分かりやすいのはツチニンで、同じ世代に登場した、地中に潜むもうひとつの幼虫だ。こちらはむしタイプを維持し、じめんタイプが加わるのは最初の進化段階だけになっている。
じめんタイプの体にふゆうが付いているのも、もうひとつの珍しさだ。ビブラーバでは、地面に触れず、飛ぶのは下手でも飛んでいるという設定に筋が通っている。そのうえ、完全な無効を2つ持つ珍しい種族になっている。
続く10レベル
ビブラーバの段階は短く、この期間をどう使うかは決めておきたい。進化した直後にりゅうのいぶきを覚え、その10レベルの間にレベル38でだいちのちから、44でじしんまで届く。まさに間に合うタイミングだ。レベルアップ技の残りはすべて境界線の向こうにある。レベル50のさわぐ、56のドラゴンダイブ、そして威力140のばくおんぱを覚えるのはレベル62だ。Bボタンで進化を止めることにこだわれば、ばくおんぱを持つビブラーバも作れるが、面白い小ネタ以上のものではない。その頃にはフライゴンが種族値で20レベル分の差をつけているからだ。
もう1匹のじめん・ドラゴン
じめん・ドラゴンの組み合わせは唯一ではなく、ガブリアスも同じタイプを持つ。こちらは2世代後に登場し、この2タイプがもたらせるものをすべて持っていった。並べてみれば、中間進化段階が何のためにあり、何ができないのかが分かる。ビブラーバは同じタイプ、でんき無効、こおり4倍弱点を持ちながら、種族値は340で、その期間は10レベルしかない。
さらに、図鑑説明の中でも、人ではなくほかのポケモンに影響する攻撃ではなく、人間への効果を描いている数少ない例にあたる。発生させる波動で、人々に頭痛を起こさせるのだ。獲物を溶かす消化液の話は2つの世代にまたがって登場し、どちらも翅を完成させるために食べ続けるという説明につながっている。