エルフーン徹底解説
綿、ヒツジ、風の生き物
デザインの出発点は、成熟したワタの実とヒツジだ。どちらも繊維素材との関わりを持つため、その2つのイメージが結びついている。丸みを帯びた輪郭、短い脚、頭を覆う大きな綿毛がその読み取りを強めている。絶えず動き、あとに綿を残すところは、風で転がる植物にも通じる。家に入り込んで荒らす習性が、いたずら好きな妖精の要素を加え、普通の植物よりも妖精のような存在に近づけている。
デザイナーの西田敦子は、エルフーンとその進化前の姿を手がけた。また、この系統の追加の着想として、ヒツジ肉料理である日本のジンギスカンを冗談めかして挙げている。
綿と風からできた名前
英語名のWhimsicottは、気まぐれな、風変わりなという意味の「whimsical」と、綿を意味する「cotton」を組み合わせたものだ。外側は綿、中身はいたずらという行動の特徴にも合っている。日本語名のエルフーン(Elfuun)は、「elf」と「風」を意味する「fū」、あるいは台風のイメージを組み合わせたものだ。どちらの言語でも、妖精のような生き物と空気の流れという組み合わせが現れている。
防御面に翼を得た変化
第五世代で登場したときは、くさ単タイプだった。その後の世代でくさ・フェアリータイプになり、場に出すときの性質が大きく変わった。ドラゴン技を無効化し、有用な耐性を得た一方、ほのお、こおり、はがね、ひこう、どくには依然として大きく弱い。この新しいタイプによってムーンフォースの攻撃技としての価値も高まり、以前ならそれほど警戒せずに出てこられたドラゴンにも圧力をかけられるようになった。
エルフーンは、対になる種族であるドレディアとデザインの方向性や進化方法を共有している。どちらの系統も種族値合計は480で、たいようのいしによって進化するが、ドレディアはより攻撃寄り、エルフーンはすばやさとサポート寄りだ。
奪っておきたい1ターン
通常の対戦では、相手が強化技や壁、回復技を使おうとしたときに最も力を発揮する。いたずらごころによって、相手が展開を固める前にアンコールで返せるうえ、ちょうはつで多くの防御的な動きを止められる。おいかぜはダブルバトルの序盤で使うと効果的で、その間に味方がすばやさの有利を生かして先に攻撃できる。
強力な攻撃を受けても耐えるつもりで出すのはよくない。HPは60、とくぼうは75なので、耐性があってもすぐに体力を失う。相手の交代を誘ったあとに出し、変化技を1つ使って、とんぼがえりで引くのが望ましい。相手にあくタイプのポケモンがいる場合、いたずらごころが変化技の万能な解決策になるわけではない。どくやはがねが相手なら、ムーンフォースとエナジーボールも深刻な脅威ではなくなる。家に残す白い綿のほうが、対戦中の体より頑丈だ。