ゼクロム徹底解説
体の中心にあるタービン
すべてのデザインをまとめているのは尾だ。飾りではなく、動き出して運動を電気に変える機械のように見える。ドラゴンと恐竜を思わせる体つきが重さと力強さを加え、頭の突起は雷雲を連想させる。その結果、レシラムの軽やかなシルエットとは対照的になる。こちらは闇、質量、雷を中心に組み立てられ、あちらは光と炎を中心に組み立てられている。
日本語名はゼクロムで、英語とスペイン語でもZekromのまま使われている。「kuro」の部分は日本語の黒に由来する。杉森建は、レシラムの「Re」に対して、より硬く強い響きになるよう「Ze」を選んだと説明している。分類の「こくいんポケモン」も、この名前の選択や陰との結びつきによく合っている。
理想のドラゴン
イッシュ地方の物語では、ゼクロムは、2人の兄弟が同じ世界観を共有しなくなったときに分かれたドラゴンの片割れとして描かれる。その側は理想と結びついており、悪そのものではない。この区別は重要だ。ポケモン図鑑では正義が語られる一方で、罰も示されている。雷は中立的な道具ではなく、人々の行いに反応し、道を外れた国を丸ごと破壊することさえある。
レシラム、キュレムとともに、この地方の伝説の中心を成している。ゼクロムとレシラムが対立する両極を表すのに対し、キュレムは元のドラゴンから失われた空白を占める。だからこそ、3匹の登場やデザインは、別々の種族として見るよりも、ひとつの伝説を構成する部分として読んだほうがわかりやすい。
電気の壁役からUbersのアタッカーへ
第5世代で登場して以来、攻撃150とドラゴン・でんきの組み合わせによって、役割ははっきりしていた。みずやひこうの脅威に後出しし、相手に対応を迫ることだ。らいげきはその個性を保ち、りゅうのまいを使えば、相手のパーティを崩すだけでなく、そのまま全抜きまで狙える。テラボルテージは、技の威力を下げたり無効化したりする特性への対抗手段にもなる。
フェアリータイプの登場で、対面は変わった。ドラゴン技を選ぶだけでどんな相手にも圧力をかけられるわけではなくなり、パーティにはフェアリーとじめんへの回答も必要になった。後の世代では、スケイルショットによって攻撃しながら素早さを上げるルートが加わり、テラバーストなら選んだテラスタイプに応じてダメージや防御面のタイプを調整できる。
Ubersでは、無傷で場に出すためのサポートと、対策役を削る展開があると動かしやすい。りゅうのまい、らいげき、ドラゴンクローまたはスケイルショット、そしてまもるかみがわりという構成が基本になる。みがわりは消極的な交代を咎め、状態異常を一部防ぐ。まもるは相手の技を確認するのに使える。じめん、こおり、フェアリーの技が直接的な対策になり、でんきを半減し、ドラゴンも怖くないポケモンなら勢いを止められる。
大会以外での使い方
通常の冒険では、そこまで細かい準備は必要ない。防御系の種族値が高く、早い段階からドラゴンクローを使え、10まんボルト、かみなり、らいげきの火力もあるため、みずやひこうの相手との多くの戦闘を任せられる。相手がじめんやフェアリーの対策を見せてから出すのが無難だ。早く出しすぎると、弱点と素早さ90のせいで、持ち味の一部を失ってしまう。
最初のデザイン案では4本の腕を持つ姿も検討されていたが、最終版の前に没になった。一方で尾は、エンジンと発電機としての中心的な役割を保った。そのため、静止しているときでさえシルエットを決定づける要素になっている。