コノヨザル徹底解説
肉体の怒りから復讐する霊体へ
デザインの出発点はMankeyやPrimeapeと同じ霊長類だが、種族の見え方は変わっている。丸みを帯びた体、ピンク色の口元、がっしりした体つきは、マカクやヒヒなどのたくましいサルを思わせる。体の周囲を上へ伸びる体毛によって、物質を失っているようにも見える。壊れた手枷は、もはやそれを閉じ込められる肉体が残っていないことを示している。
超自然的な要素は、オコリザルの設定にある、あまりにも強い怒りによって死に至るという発想とも噛み合っている。コノヨザルはその考えを、怒りが肉体を越えて生き残るという文字どおりの進化にまで押し広げた。英語名は「annihilate」と「ape」を組み合わせたもので、日本語名のコノヨザルは「あの世に行く」という意味合いの表現と「サル」を組み合わせている。この言葉遊びは翻訳では再現されないが、死、怒り、霊長類のつながりは保たれている。
しつこさを求める進化
オコリザルをレベルアップさせるだけでは足りない。ふんどのこぶしを何度も使ってPPを消費し、そのあとでレベルアップする必要がある。この条件は設定とも一致している。攻撃を受けたことで技が暴力を蓄積し、そのエネルギーが肉体の限界を超えたときに進化するからだ。次の段階へ進む前に特定の技を使うことを求められる進化は、数少ない。
進化するたびに役割がはっきり分かれている。マンキーはその場の苛立ち、オコリザルは制御不能な怒り、コノヨザルはすでに霊体に属する怒りを表している。最後の段階でゴーストタイプが加わることで、感情の進行が目に見えるメカニクス上の変化にもなっている。
立ったままにしておくには
通常のプレイでは、ひこう、エスパー、ゴースト、フェアリーの弱点を突く攻撃を使う相手には出さないほうがよい。ダメージを受けないノーマルやかくとうの攻撃、半減できるいわ、むし、どくの攻撃に対して出すと役立つ。そこからビルドアップを使う、ドレインパンチで圧力をかける、またはふんどのこぶしをため始めることができる。
技を考えなしに使うべきではない。相手に強力な特殊アタッカーやフェアリータイプの対策がある場合、威力を上げるためだけに居座ると、活かす前に倒されることがある。ちょうはつは守りに入る相手に有効で、まもるを使えば相手の行動を確認できる。ねむるはHPを回復する手段になるが、眠らせたことで相手に立て直す隙をはっきり与えてしまう。
登場直後から生まれた影響
コノヨザルは第9世代で、長年オコリザルに存在しなかった進化先として登場した。そのため、過去世代からの調整や長期にわたる対戦史はない。登場と同時にふんどのこぶしも追加され、繰り返し攻撃することが使い手の利益にもなる組み合わせが生まれた。その結果、受けた攻撃を攻撃面の圧力へ変えられるポケモンになった。
オコリザルと比べると、HP、とくぼう、ゴーストタイプを得たうえ、ふんどのこぶしを軸にした独自の個性も持つ。Gengarとはゴーストタイプを共有するが、もろさととくこうを、物理耐久と接触によるダメージに置き換えている。とはいえ、その頑丈さですべての欠点を補えるわけではない。すばやさ90では多くの相手に先手を取られ、とくこう50なので、はかいこうせん、10まんボルト、オーバーヒートを軸にする構成も効率が悪い。特殊技で攻撃範囲を広げることはできるが、この種族の体は拳で殴るために作られている。