マッシブーン徹底解説
ボディビルダーとして描かれた蚊
マッシブーンはジェームズ・ターナーが蚊をもとにデザインしたポケモンで、サイズも形も完全に現実離れしたものへと変えられている。特に目立つのは、盛り上がった筋肉や液体で満たされた袋、そして筋肉を強調する漫画の陰影を思わせる黒い部分だ。現実の蚊が持つ小ささやか弱さと、ボディビルダーやスーパーヒーローのようなシルエットを対比させたデザインになっている。
英語名は、虫の羽音を表す「buzz」と、「muscular」をくだけて表現する「swole」を組み合わせたものだ。日本語名のマッシブーンはMasshibūnと読み、巨大さを表すイメージと蚊の羽音を連想させる。分類の「ぼうちょうポケモン」も、腕や脚、胸、背中を覆う袋に合っている。
対照的なウルトラビースト
デザインには、ウルトラビーストによくある発想が使われている。シリーズの普通のポケモンなら組み合わさりそうにない要素を、1体の生物にまとめているのだ。小さくてわずらわしい虫とされる蚊が、称賛を求めてポーズを取っているような、がっしりした姿になっている。図鑑説明もこの矛盾を保っている。ダンプカーを破壊できる脅威でありながら、褒められるのを待つように体を見せつける。
マッシブーンは『ポケットモンスター サン・ムーン』でUB02 EXPANSIONとして初登場し、『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』にも登場した。次の世代では入手方法が変わり、『ポケットモンスター ソード・シールド』では「冠の雪原」のダイマックスアドベンチャーで入手できるようになった。フェローチェとはUB02 EXPANSIONというコードネームと、むし・かくとうタイプを共有しているが、種族値の方向性は正反対だ。マッシブーンはパワーと物理耐久に寄り、フェローチェは素早さに寄っている。
パーティーでの居場所
通常のパーティーでは、物理アタッカーとの対面に出すのが基本になる。HP107と防御139によって、より脆いアタッカーなら倒される攻撃にも耐えて場に出やすく、ビルドアップで能力を上げ、ドレインパンチでHPを回復できる。すぐに攻撃したいなら、攻撃139を活かせるインファイトとばかぢからが候補になる。きゅうけつはむしタイプのダメージと回復を両立できるが、主力のかくとう技より威力は低い。
技範囲は、想定する交代先に合わせて選びたい。れいとうパンチはひこう、じめん、ドラゴンタイプに有効で、どくづきはフェアリータイプを牽制できる。じしんは複数のどくタイプやほのおタイプをカバーする。ちょうはつは、変化技を使いたい耐久型の相手に有効だが、素早さの低さや特防の低さを補うことはできない。
場に出る代償
139-139-53-53という配分には構造的な弱点がある。物理技には強い一方、特殊技を受けると大きなダメージを受けるのだ。ほのお、エスパー、フェアリータイプのアタッカーなら、特別に素早くなくてもマッシブーンを交代させられる。ひこうタイプの相手はさらに厄介で、最も大きな弱点を突いてくるうえ、素早さ79を上回ることも多い。
また、むし・かくとうタイプを共有し、似た攻撃的な性能を持つヘラクロスとも枠を争う。マッシブーンは防御と、れいとうパンチ、どくづき、じしんなどの技で勝り、ヘラクロスはむしタイプのアタッカーとしての性能を活かしやすい。ビーストブーストは相手を倒すほど有利になるが、特殊アタッカーやひこうタイプの脅威を前に1ターン失うだけで、攻めの流れを止められやすい。