カルボウ徹底解説
木炭、 cadet、そして小さな炎
デザインの出発点は、燃えている木炭と、成長途中の人型の姿だ。コンパクトなシルエット、正面のマスク、とさかのような炎によって、完全なヨロイを身につける前の見習い戦士らしさが出ている。英語名は「char」「charcoal」「cadet」を組み合わせたもので、燃えた炭と cadet、つまり士官候補生を結びつけている。日本語名のカルボウは、炭や炭素に加えて、「坊」を思わせる要素を組み合わせたものだ。特定の動物を元にした生き物ではなく、燃料になる物質がキャラクターになった存在である。
公式の分類である「ひのこポケモン」は、見習いらしいイメージによく合う。まだヨロイを身につけておらず、力は戦い続けることで高まっていく。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の図鑑説明でも、手ごわい相手に挑み、戦闘中に炎の力を高める姿が描かれている。脂肪分の多いきのみを好むという設定は、その生い立ちに実用的な意味を加えている。燃料が必要なのだ。
パルデアで生まれた種族
カルボウは第9世代の『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で登場し、過去の世代に前段階はない。進化における最大の特徴は分岐で、イワイノヨロイを使うとほのお・エスパータイプの戦士に、ノロイノヨロイを使うとほのお・ゴーストタイプの戦士になる。同じ出発点を持つ種族だが、ヨロイによって個性も役割も大きく変わる。
レベルで進化するほかのほのおタイプと違い、こちらは道具を使って進化先を決める。必要な素材を集めるまでカルボウのままにしておける一方、能力値の大幅な強化は遅れる。見た目とコンセプトのうえでは見習いの段階であり、*グレンアルマ*と*ソウブレイズ*はヨロイに対する正反対の解釈を表している。
冒険中の使い方
序盤は特殊のほのお技を活用するといい。ひのこは初期レベルから使え、ほのおのうずはレベル12、はじけるほのおはレベル28で覚える。レベル24で覚えるニトロチャージは物理技で、すばやさも上げられるが、こうげきの種族値は50しかないため大きなダメージは期待できない。レベル32のふんえんは、レベルアップで覚える特殊のほのお技のなかでは最も威力が高い。
おにびは物理アタッカーの動きを鈍らせるのに役立ち、ナイトヘッドならとくこうに頼らずダメージを与えられる。みず、じめん、いわタイプの相手には交代させたい。弱点が重なるうえ、ぼうぎょの種族値は40、とくぼうの種族値も40しかないからだ。もらいびなら、ほのお技に対する受け出しを積極的に狙う価値がある。読みが当たれば、自分のほのお技を強化できる。
ヨロイを待つ価値
カルボウはチームの一員として一時的に使うポケモンで、最終形ではない。すばやさ35なので先手を取りにくく、HP40では多くの攻撃に耐えられない。道具による進化でこの欠点が補われ、専門性の高いポケモンになれるため、どちらのヨロイを狙うかは早めに決めたい。
くさ、むし、こおり、はがねタイプとの戦いでは、かえんほうしゃ、だいもんじ、オーバーヒートで押していける。テラバーストやまもるをわざマシンで加えれば選択肢は広がるが、最大の問題は変わらない。すぐに反撃されない相手に繰り出す必要がある。タマゴわざのみちづれやおんねんは、直接攻撃するよりも、倒されることを前提にした戦術や消耗戦のほうに向いている。
第9世代ですでに登場したため、世代をまたぐ物語は短い。最初からその歩みを決めているのは、幸運をもたらすヨロイと呪われたヨロイのどちらを選ぶかという点だ。同じ生きた炭から、2つの道が分かれていく。