ブリガロン徹底解説
栗とよろいでできた甲羅
デザインの出発点は、ハリネズミやヤマアラシを重装甲の動物へと変化させた姿にある。栗とのつながりは、よろいの形や英語名の Chesnaught に表れている。この名前は「chestnut」と、重厚または装甲化した存在を思わせる語感を組み合わせたものだ。アルマジロやセンザンコウなど、板状の装甲で身を守る哺乳類の特徴も見られる。顔の前にこぶしを構える姿勢は、ポケモン図鑑の説明や、爆発に耐えるための装備というイメージに直結している。
日本語名のブリガロン、Brigarronは、板金を重ねたよろいを指す「brigandine」と、フランス語で栗を意味する「marron」を組み合わせた名前。単なる植物モチーフよりも、この組み合わせのほうが見た目をよく説明している。動物の形をした植物ではなく、殻をまとった戦士なのだ。
カロスの系統を締めくくる姿
ハリマロンは、頭に植物のトゲを生やした小さな生き物として始まる。ハリボーグになると、丸みのあるよろいと、より重々しい雰囲気を得る。ブリガロンはそのコンパクトな姿を捨て、顔を覆える腕と、重ね着した防具のような胸を備えた直立姿勢になる。ハリボーグがレベル36で進化する際、中間段階は存在しない。防御を重視した変化が、そのまま完成形にたどり着く。
『ポケットモンスター X・Y』では、カロス地方の最初の3匹の1匹として初登場した。その後の世代では、対戦中に使える道具が増え、『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』ではドレインパンチなど、戦い続けるための有用な技も手に入れた。現在の系統データにはメガシンカ形態も登場するが、くさ・かくとうタイプは変わらない。
遅さを活かして戦う
通常の対戦では、防御122を活かし、タイプ相性で不利にならない物理アタッカーを受けるといい。相手が頻繁に交代するなら、まきびしの価値が上がる。そのあと、やどりぎのタネで居座れば、相手はHPを失い続けるか、さらに1ターンを譲るか選ばされる。攻撃するならウッドハンマーの威力が高く、ドレインパンチなら回復をあきらめずに攻撃できる。相手から十分なダメージを受けない状況では、ビルドアップも有効だ。
特性のぼうだんは、爆弾系の技や一部の弾を無効化するため、物理受けという役割によく合っている。ただし、タイプ相性の問題まで解決するわけではない。ひこうタイプのポケモンには簡単に受け出され、ほのお、こおり、どく、エスパータイプの特殊技には特防75を突かれる。消耗にも注意が必要だ。ウッドハンマーは反動を受け、状態異常になると、チームを守れるターン数が減ってしまう。
盾であり、同時に突進する存在
ポケモン図鑑の2つの説明は、コンセプトに沿って力を誇張している。50トンの戦車をひっくり返し、防御姿勢を取れば爆弾の直撃にも耐えるという設定だ。この二面性は、覚える技にも表れている。何もできない受け身の壁ではなく、攻撃107に加えて、インファイトやウッドハンマー、強化技まで備えている。問題は、攻撃するのか、回復するのか、まきびしを設置するのか、それとも相手の展開を止めるのかを選ばなければならないこと。よろいは攻撃を受け止めるが、相手に与えた自由な1ターンも、よろいと同じくらい重い。