ブロスター徹底解説
ハサミが「カチッ」と鳴る
ブロスターの動物学的なベースは、ハサミで圧力波を生み出し、ほかの生き物を気絶させるテッポウエビにある。デザインはそこから軍事的な方向へ進み、右のハサミは砲身、後部の噴射口は推進装置、触角は照準システムのように見える。ポケモン図鑑の説明ではその発想を途方もない規模に広げ、金属板を貫く弾丸と、60ノットでの移動を描いている。
英名は claw(ハサミ)と howitzer(榴弾砲)を組み合わせたもの。日本語名のブロスターは、blow、lobster、blasterのイメージを組み合わせた名前で、英語の lobster を思わせる響きもある。ウデッポウからの進化でもテーマは変わらず、前段階のランチャーを本格的な砲台へと変化させる。
カロスで登場した砲台
ブロスターは第六世代で初登場し、それ以来みずタイプとメガランチャーを維持している。初登場時から波動系の技と、単タイプの種族としては珍しい技範囲が特徴だった。世代を重ねるにつれてレベル技の構成は整理され、以前は高いレベルで覚えていた技のいくつかがレベル1から使えるようになった。一方、現在の技構成ではアクアジェット、みずのはどう、はどうだん、だくりゅう、クラブハンマーへと、より段階的に技を覚えていく。
わざマシンのラインナップも使い方を広げている。直接的なダメージを求めるならなみのりやハイドロポンプ、くさやドラゴンにはれいとうビーム、エスパーやゴーストにはあくのはどう、みずを半減する相手にはきあいだまを使える。別の姿は存在せず、現在のゲームでもハサミの砲台というシルエットを保っている。
特殊火力は高いが、動きは鈍い
ほかのみずタイプと比べたときの違いは、数値を見るとわかりやすい。特攻120がほかの種族値を大きく引き離している一方、素早さ59は扱いづらい位置にある。相手を一掃できるほど速くなく、壁役ほどの耐久もない。HP71、防御88、特防89によって一部の攻撃は耐えられるが、ステルスロックなどのダメージや、効果抜群の攻撃を受けながら何度も繰り出せるほどではない。
砲台を備えた甲殻類という発想ではカメックスと共通するが、ブロスターはメガランチャーと特殊技の範囲により多くの資源を集中させている。バージョン違いの相手である クズモーや ドラミドロと比べると、どくタイプ、耐性、削りに頼るのではなく、すぐに攻撃の圧力をかけられる点が強みだ。この違いは、2つ目のタイプを加えずに相手の受けを崩したいチームでの魅力にもつながっている。
ターンを無駄にせず撃つ
もっとも直接的な構成は、みずのはどう、あくのはどう、はどうだん、れいとうビームの組み合わせ。前半の3つはメガランチャーの補正を受け、みず、あく、かくとうをカバーする。れいとうビームは、みずタイプを受けに来たくさやドラゴンを叩ける。みずのはどうに頼りたくないなら、安定性の高いなみのりを採用してもよく、れいとうビームの通りが悪い相手にはりゅうのはどうが代わりになる。
素早いアタッカーの前に出したり、くさやでんきタイプのポケモンを居座らせたりするのは避けたい。技範囲で攻撃できる相手の交代を誘ったあとや、安全に繰り出せる補助を受けた場面で使うと動かしやすい。とんぼがえりなら主導権を保てるが、そのぶん技範囲の枠をひとつ失う。低速寄りのチームでは、相手が先に動きにくくなるため、素早さ59もより活かしやすい。