コバルオン徹底解説
金属の角を持つリーダー
コバルオンは海野隆雄によってデザインされており、山地の有蹄類や大型のアンテロープという、はっきりした動物を土台にしている。細身の体や長い脚、角はシカやアンテロープを思わせる一方、青みがかったプレートや尖った頭部が自然の動物らしさを遠ざけている。デザインの参考には、『三銃士』の主人公のひとりであるアトスも含まれている。そのため、テラキオン、ビリジオン、ケルディオとともに三剣士のリーダーを務める存在としてまとまっている。
日本語名のコバルオンは、コバルトやコバルトブルーを思わせる。英語名のCobalionにもその金属由来の要素が残され、さらにチャンピオンを連想させる語尾が加わっている。体の色と、グループ内で担う権威ある役割が結びついた名前だ。
イッシュの象徴から再び出会える伝説へ
第V世代で、イッシュの伝説のひとつとして初登場した。その作品では、せいなるつるぎが専用技として設定され、三剣士と剣術とのつながりを強めていた。その後の世代でもタイプ、特性、物語上の役割は変わらなかったが、入手方法は変化した。地域図鑑に登場しない作品を経て、スカーレット・バイオレットでは追加コンテンツによって再び入手できるようになった。
新しい技が増えたことで、選択肢も変わっている。現在の技構成でもつるぎのまい、アイアンヘッド、インファイトは健在で、必要な役割に応じてステルスロック、ボルトチェンジ、めいそう、てっぺきなどを加えられる。役割を変えるために別のフォルムへ移行する必要はなく、技構成だけで対応できる。
図鑑の特徴をどう活かすか
基礎防御129によって多くの物理アタッカーに後出しできるが、耐久があるからといって安全とは限らない。ほのお、じめん、かくとうは直接的な脅威であり、特防72の低さから特殊アタッカー相手の受け出しも厳しい。かくとう技やはがね技を半減する相手に対しては、早く出しすぎるとプレッシャーをかける手段を失うこともある。
つるぎのまい、インファイト、アイアンヘッドを採用した物理型は、素早さ108を活かして終盤の全抜きを狙う。チームにフィールドの制圧手段が必要なら、ステルスロックとボルトチェンジによって序盤から仕事ができる。せいぎのこころはあくタイプの技に合わせた受け出しを評価する特性だが、その読みを無理に通すべきではない。同じターンにじめんやほのおの攻撃を合わせられ、そのまま倒される可能性がある。
伝説を思わせる鋼
図鑑の説明では、最も攻撃的なポケモンでさえ、ひと睨みで落ち着かせられる存在として描かれている。その発想があるからこそ、デザインは完全な鎧や別の武器に頼っていない。体そのものが鎧であり、指揮官の象徴でもある。頭部や角、胸のラインは剣を思わせるが、文字どおり剣の形にすることは避けられている。
物語上の役割は、仲間たちとの対比にも表れている。テラキオンは肉体的な強さ、ビリジオンは優雅さと森の守護、そしてコバルオンはリーダーの規律を象徴する。その配分によって、抑制の効いた外見にも意味が生まれている。テラキオンのような大きさも、ビリジオンのような植物的な要素も必要ない。鋼の体と、権威を感じさせる目つきだけで十分に人を従わせられる。