マケンカニ徹底解説
カニのハサミ、ボクシンググローブ
英語名は「crab」(カニ)と「brawler」(格闘家)を組み合わせたもの。日本語名のマケンカニは、負けず嫌いな性格やケンカ、カニを思わせる要素を重ねている。この組み合わせは行動にもそのまま表れており、勝とうとし、ハサミで体を守り、問題にはパンチで立ち向かう。
デザインのベースは、陸上で暮らし木登りもする甲殻類のヤシガニで、それをボクサーへと変えている。丸みのあるハサミだけがボクシングの要素ではない。体の構え方、腫れた目、顔を覆う姿勢は、相手が入ってくる瞬間を待つファイターを思わせる。ナッシーをヤシの木と間違えて登ってしまうという図鑑説明とも、このイメージはよく合っている。
アローラの種族、遅れて戻ってきた進化
マケンカニは第7世代で初登場し、アローラの海岸やきのみが集まる場所の近くで出会えるようにデザインされた。『ポケットモンスター サン・ムーン』では、ラナキラマウンテンでレベルアップさせると進化した。この条件は、マップ上の特定の場所まで連れていく必要があるという点で独特だった。『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』でも同じ方法が続いた。
第8世代では登場しなかったが、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で復帰し、こおりのいしによる進化に変わった。この変更によって手順は簡単になり、ラナキラマウンテンまで移動せず、進化させるタイミングを自分で決められるようになった。レベルアップ技も調整され、現在のゲームでは、アローラの初期の冒険で目立っていた別の技に代わって、たたきつけるやしっぺがえしを覚える。
こうげきを生かし、行動回数を無駄にしない
通常のストーリーでは物理アタッカーとして使い、何ターンも攻撃を耐えさせようとしないほうがいい。序盤はいわくだき、かわらわりで火力が一段上がり、レベルアップで覚える技の中ではインファイトが攻撃性能の上限になる。クラブハンマーはかくとうタイプのポケモンには珍しいみず技の coverage で、かくとう技を想定して出てくる相手に大きなダメージを与えられる。
相手がにらみつける、いかくなど、こうげきを下げる効果に頼る場合は、かいりきバサミが最も安全な特性になる。れいとうパンチ、かみなりパンチ、ドレインパンチ、きあいパンチを組み込むなら、てつのこぶしにも注目したい。いかりのつぼはリスクの高い状況向けで、急所に当たれば大幅に上がるものの、確実に発動させられる条件ではない。
王者になれないファイター
こうげき82は進化前の種族としては優秀で、すばやさ63なら一部の耐久型の相手より先に動ける。問題はHP47、ぼうぎょ57、とくぼう47にある。何度も場に出すことはできず、ひこう・エスパー・フェアリーが弱点なので、多くのアタッカーに苦労せず追い出されてしまう。
リトルカップでは、インファイト、クラブハンマー、じしん、追加の coverage を組み合わせた物理アタッカーとして採用されることがある。かくとうタイプに対してより素直な受け出しを想定しているポケモンを驚かせられる一方、ミエンフォー、ドッコラー、マンキーのように、より優れた補助性能や安定感を持つ種族との競争に苦しむ。遅い構築には穴を開けられるが、攻撃的な構築を相手にするなら、相手が弱ったあとや、交代を強制したあと、すばやさの補助を受けてから繰り出したい。
進化ラインも使い方を左右する。早めに進化させれば、ケケンカニになって、より高い力とこおりタイプを得られる。一方、マケンカニのままなら小柄なボクサーらしい姿を保て、進化できないルールでも活用できる。取れたハサミは完全な欠損ではなく、きのみを落とすために木を叩くのと同じように、またすぐに生えてくる。