ドロンチ徹底解説
荷物を背負う生き物
最も目立つ特徴はドラゴンらしい外見ではなく、ドラメシヤとの関係だ。ドロンチは頭の上にドラメシヤを乗せ、守りながら、進化するまで一緒に戦う。その役目を失うと、小さなゴーストの代わりになる別のポケモンを探そうとする。この発想は一部の両生類に見られる子育てを思わせ、頭と腕としっぽはあるものの、普通のシルエットを持たない不完全な体つきにもよく合っている。
デザインには、特にディプロカウルスやゲロトラックスのような、幅広い頭を持つ絶滅両生類の要素も含まれている。角ばった形と体が水平に並ぶ構造からは機械的な見方もでき、戦闘機や、スリングやクロスボウから発射される飛翔体を思わせる部分がある。英語名は dragon または drake と cloak を組み合わせたもので、日本語名のドロンチは dragon と launch を合わせており、何かを発射する発想をより直接的に示している。
ガラルからパルデアへ
ドロンチは進化系統全体とともに第8世代で初登場したため、ステータスや技、姿を比較できる過去のバージョンはない。『ポケットモンスター ソード・シールド』でも、ドラメシヤとドラパルトの間に位置する中間進化だった。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でもその構造は維持され、わざマシンによって選択肢が広がった。
第9世代では重要な変更が1つあった。後日のアップデートで、ドロンチとドラパルトがわざマシンからあやしいひかりを覚えられるようになったのだ。個性そのものは変わらないが、進化前の段階で組めるサポート寄りの構成が増えている。
余裕のない素早さ
すばやさ102と、倒したときに得られるすばやさの努力値2から、ドロンチの役割ははっきりしている。先に動き、その1ターンを使って相手を妨害することだ。未進化ポケモン限定のフォーマットでは、スモゴンで攻撃的な pivot や状態異常役として使われている。すりぬけによって、みがわりや壁の裏にも圧力をかけ続けられ、とんぼがえりで対戦のテンポを維持できる。
最も直接的な構成は、でんじはかおにびと、たたりめを組み合わせるもの。まひは相手のすばやさを下げ、やけどは物理アタッカーの脅威を抑える。そのあとでたたりめが状態異常になった相手を攻める。とくこうを活かしてりゅうのはどう、シャドーボール、かえんほうしゃのような補完技を使う選択肢もあるが、とくこう60では耐久のある相手を力押しで倒すには足りない。
ドラパルトではない代償
ドラパルトと比べると、ドロンチはステータスも火力も即効性も失っている。進化させない利点はしんかのきせきを持てることだが、ぼうぎょ50ととくぼう50には大きな穴が残り、とくに弱点を突かれる攻撃には弱い。安定した回復手段もないため、ステルスロックなどの罠や繰り返しの交代で消耗していく。
ドラゴンとゴーストのタイプはノーマルとかくとうを無効化し、複数の耐性も与える一方で、弱点はあく、ドラゴン、フェアリー、ゴースト、こおりの5つに及ぶ。そのため攻撃を受けるために繰り出すのではなく、無効化できる技や読める技に合わせて出すのが基本になる。はたきおとすは特に厄介で、自分の技を半減するポケモンには交代を強いられやすい。通常のプレイでは、進化前の時期が最も活躍しやすい。ドラメシヤの成長を早め、レベル60に達したらドラパルトに役目を譲るポケモンだ。