サマヨール徹底解説
何も返さない体
デザインの出発点は、包帯で覆われたミイラと、体の中央に目があるキュクロプスという、非常に具体的な2つのイメージだ。開いた口は物をのみ込む空洞を強調し、人魂はさまよう霊や夜の怪異を思わせる姿と結びついている。英語名は、たそがれとキュクロプスの組み合わせをそのまま表している。日本語名の サマヨール(Samayouru)は夜にさまようことを思わせ、霊のような炎を探しているとする図鑑説明にも合っている。
公式の分類であるてまねきポケモンは、友好的な魅力を指しているわけではない。引きつけるのはその視線だ。体内の炎を見た者は魂を失う危険にさらされ、催眠状態になった者は命令に従う。ブラックホールというモチーフは図鑑に何度も登場するが、科学的な能力として説明されているのではなく、吸い込んだものを何も外へ出さない体を表現する方法になっている。
系統の最後から中間形態へ
サマヨールは第3世代で、ヨマワルの進化形として登場した。当時は系統の最後に位置し、その耐久力によってほかの防御型ゴーストとは異なる役割を持っていた。後の世代でヨノワールが追加されると立場が変わり、最終進化形ではなくなった一方、次の世代以降にしんかのきせきが登場すると実用的な強みを得た。これを持たせているかぎり、防御と特防が大きく上がり、中間形態であることが進化後と競う理由になる。
その変化でも弱点は解決しなかった。ヨノワールはより攻撃的な存在感を持ち、サマヨールは防御面で優れるものの、持ち物への依存度が高い。失えば、低いHPがすぐに響く。そのため、この系統は3つの形態が同じ役割を持つわけではない。ヨマワルは初期段階、サマヨールは系統の壁役、ヨノワールは耐久力のあるアタッカーという位置づけになる。
相手に仕事をしてもらう壁
対戦では、ノーマル技やかくとう技に合わせて繰り出し、プレッシャーを活かしながら、おにびで相手に判断を迫るのが基本になる。いたみわけは相手のHPが多く残っているほど有効で、ねむるなら眠りにつく代わりに回復できる。遅いチームではトリックルームにも意味がある。素早さ25のサマヨールは、そのフィールド内なら早く行動できる。
ちょうはつ、はたきおとす、あくタイプのアタッカーの前には出したくない。ちょうはつでおにび、ねむる、トリックルームを止められ、はたきおとすで耐久を支える持ち物を失い、あく技とゴースト技で弱点を突かれる。また、直接ダメージの交換で勝たせようとするのもよくない。シャドーボール、たたりめ、シャドーパンチは完全に置物にならないための手段だが、攻撃面の能力はアタッカー役を支えるほど高くない。
目と交換進化
図鑑説明では、サマヨールの内部をのぞくことに取り返しのつかない結果が伴うと繰り返し語られている。この要素は、アニメーションや戦い方にもつながっている。目は飾りではなく、脅威の中心なのだ。不気味に動く手が催眠の要素を加え、空洞の体はどんな大きさの物でも吸い込める理由になっている。
手に入れるには、ヨマワルをレベル37まで上げる必要がある。その先の進化にはれいかいのぬのを持たせた交換が必要なので、サマヨールは系統を完成させる前に立ち止まる理由のある種族だ。通常のプレイでは壁役として、ノーマル技とかくとう技を無効化し、状態異常で消耗させられる。競技では、チームに弱点を補ってもらい、持ち物を守ってもらう必要がある。