ワタシラガ徹底解説
花から綿へ
ワタシラガは、ガラルの植物を思わせる複数のイメージを組み合わせている。輪郭はタンポポの種の頭部に似ているが、白い表面は綿花のさくや、糸を作るための素材も連想させる。ブルバペディアでは、そのデザインがイギリス諸島でよく見られる Anemone 属の植物と、花を咲かせた綿花に結びつけられている。風に乗って移動する植物という発想は、『ポケットモンスター ソード』の図鑑説明にも合っており、種を飛ばして植物やほかのポケモンに栄養を与える。
日本語名の ワタシラガ は英語名より説明的で、「わた」と「しらが」を組み合わせたものだ。ワタシラガは、白い綿が白髪の髪に似ているというイメージを中心に作られているように見える。英語名の「goss」は綿の属名 Gossypium に結びつく一方で、細く軽いものを表す gossamer も思わせる。
ガラルの特産品になった花
進化系統の変化はわかりやすい。ヒメンカは花を開き、光のほうを向く植物だ。ワタシラガは植物らしい土台を残しながら、花冠を種の詰まった綿のかたまりへと変えている。この変化は見た目だけのものではない。『ポケットモンスター シールド』では、その綿毛が価値のある原料として扱われ、光沢のある糸に加工できることが示されている。ガラルの生産業とも結びついた素材だ。
多くの植物系の進化とは違い、木や茂み、葉に覆われた生き物のような姿にはならない。頭に比べて体は小さく、外側のボリュームはほとんどが繊維によるものだ。体の緑色が植物とのつながりを保ち、綿毛にある暗い斑点が運んでいる種を見せている。
居場所を見つけるサポート役
通常の冒険では、チームが罠を取り除きたいときや、特殊攻撃をやわらげたいときに活躍しやすい。こうそくスピンは実用的な役割を果たし、すぐに場を離れる必要もない。簡単には押し切られない相手に出せれば、まもるで相手の行動を見たり、ギガドレインでダメージを与えながらHPを回復したり、アロマセラピーで仲間の状態異常を治したりできる。
再生力は、守備的な交代戦術と相性がいい。場に出て、ある程度の特殊攻撃を受け、サポート行動を使ってから交代し、HPの一部を回復する。わたげは別の形のコントロール手段になる。相手に攻撃されると、ほかのポケモンの素早さが下がるのだ。ワタシラガ自身がその低下を直接生かせるわけではないが、あとから出る素早い味方が利用できる。
問題は、くさタイプにありがちな弱点が多く、物理防御が特殊防御に追いついていないことだ。ほのお、こおり、どく、ひこう、むしタイプの物理技を使うアタッカーには、交代を強いられやすい。リーフストームは威力が高いものの特攻を下げ、コットンガードはターンを必要とするため、攻撃的な相手が時間を与えてくれるとは限らない。
第八世代と結びついた種族
ワタシラガはガラルとともに第八世代で登場し、それ以前の世代では入手できなかった。初期の技構成からすでに役割は明確で、特攻を生かすくさタイプの攻撃技、状態異常への対策、こうそくスピン、そして再生力による間接的な回復を備えていた。教え技のグラススライダーは物理方面の攻撃手段を広げるが、攻撃の基礎値は50なので、その方向を中心に組む理由はあまりない。
第九世代では本編のゲームに登場せず、プレイできる場は『ポケットモンスター ソード・シールド』と、それに関連するコンテンツに限られる。進化前のヒメンカよりも特殊耐久とサポート性能に優れ、エルフーンのように素早さやターン操作を重視する種族とは別の方向から競合する。ワタシラガは交代時の回復、罠の除去、120の特防で応えている。