ラクライ徹底解説
落雷が落ちる、漢字なし
日本語名のラクライは「rakurai」と読み、漢字では落雷、地面に落ちる雷を意味する。カタカナで書くことで漢字を消し、音だけを残す。一般名詞を固有名詞らしく見せる、よくある命名の仕掛けだ。英語名のElectrikeはelectricとstrikeを組み合わせたもので、スペイン語名もそのまま受け継いでいる。第3世代の名前は、ほとんどがこの方式だ。
色は少し意外だ。でんきタイプの大半は黄色系なのに、こちらの体は黄色い模様の入った緑色で、電球よりアニメの犬に近い。公式の分類であるいなずまポケモンのほうが、見た目よりも実際の能力をうまく表している。
65では人間の目から逃げられない
図鑑の説明と種族値表のあいだには大きな隔たりがある。説明文は、見えないほど速く走り、空気との摩擦で電気をためると繰り返す。一方で素早さの種族値は65。特別高い数字ではなく、同レベル帯の相手のほとんどより後に動く。図鑑が描くポケモンと、画面に登場するポケモンは同じではない。
覚える技の順番も助けにならない。レベル16までは、もっとも強い攻撃技が威力40のたいあたり。実際にできることは、でんじはで相手をまひさせて待つくらいだ。レベル8のとおぼえは攻撃を上げるが、種族値配分も技リストも特殊側を向いているため、いちばん上げたい能力ではない。レベル16のスパークが初めて使える攻撃技で、レベル32のかみなりは、もう別のポケモンになってから6レベルも経って覚える。
毛と羊毛とたてがみ
毛に電気をためる動物という発想を、この種族が最初に使ったわけではない。メリープは羊毛に電気をため、両者の図鑑説明は毛を電池として扱う点で一致している。違いは仕組みだ。片方は摩擦で電気をためる動きの遅い草食動物で、もう片方は走りながら電気を生み出すランナーである。
1世代後に登場したコリンクと比べると、さらにややこしい。どちらも短い脚を持つ四足歩行のでんきタイプで、冒険の早い段階に登場し、ネコ科またはイヌ科のたてがみを持つ姿へ進化する。実用上の違いは進化段階の数だ。コリンクのラインは3段階、ラクライは2段階なので、こちらは最終形態に早く届くが、その先にいるのは最終形態だけだ。
その最終形態であるライボルトは、単でんきタイプと避雷針をそのまま受け継ぎ、重要な能力値も伸びる。だから有用な問いは、ラクライで何をするかではなく、どれだけ早くラクライを手放せるかになる。答えはレベル26。そこから先に覚える技――レベル28のほえる、36のじゅうでん、40のワイルドボルト、44のかみなり――を見るのは、意図的に進化を止める人だけだ。