エンペルト徹底解説
王冠と三叉槍を持つペンギン
デザインには、はっきりしたモチーフが2つある。動物としてのベースはコウテイペンギンで、体の形や水・氷との関わりにそれが表れている。もう1つは皇帝の姿だ。とさかや濃い青色の胸、3つに分かれたくちばしによって、儀礼的な印象が生まれている。くちばしは海の神々に結びつく三叉槍も思わせ、鋭い翼は砕氷船のイメージにつながる。
日本語名のエンペルト(Enperuto)は、「emperor penguin」とボナパルトを組み合わせたものだ。英語名とスペイン語名の「Empoleon」も、皇帝、ペンギン、ナポレオンを思わせる要素を残している。このイメージを保つために意訳する必要はない。名前そのものが、すでにこの種族を皇帝のような存在として示している。
戦い方を変えた変化
第4世代で、ポッチャマの最終進化形として登場した。何世代ものあいだ、隠れ特性はまけんきだった。第9世代のゲームでは、相手に能力を下げられると特攻が上がるげきりん……ではなく、まけんきが登場する。この変化は、特殊技や妨害技を受けて場に出ることが多いポケモンと特に相性がいい。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、攻撃するだけでなく、ステルスロックで交代を punish し、はたきおとすで道具を取り除き、とんぼがえりで主導権を維持し、タマゴ技のはねやすめで回復することもできる。まけんきと補助技の組み合わせによって、能力を下げようとする動きを攻撃の機会に変えられるが、素早さの低さや弱点まで解消されるわけではない。
111の特攻を活かす方法
もっとも簡単なのは、みず技、はがね技、そして補完技を軸にする構成だ。なみのりは安定しており、ハイドロポンプは威力が高い代わりに外したときのリスクがある。ラスターカノンはフェアリーに有効で、はがねタイプも活かせる。れいとうビームはドラゴン、くさ、ひこうへの打点になり、くさむすびは重いみずタイプの相手に有効だ。
防御寄りの構成では、特防101と多くの耐性を使い、でんき、かくとう、じめん以外の特殊技を受けにいく。その後、ステルスロックを設置したり、はたきおとすで道具を取り除いたり、とんぼがえりで引いたりできる。相手が能力を下げてくれば、まけんきによって受け身の状況から本物の特殊アタッカーへ変わる。物理アタッカーに考えなしで後出しするのは避けたい。防御88では、攻撃を受けるまでの遅さを常に補えるわけではない。
ほかのみず御三家との比較
ラグラージと比べると、エンペルトはじめんタイプと物理寄りの性能を手放す代わりに、はがねタイプ、より高い特防、どく無効を得ている。警戒すべき相手も変わり、ラグラージは特にくさを苦手とする一方、エンペルトはじめんとかくとうに注意しなければならない。より素早いみず御三家と比べた場合、エンペルトは耐久力と補助性能に優れるが、強制的に交代させられる場面を受け止めるには、チーム全体でサポートする必要がある。
自身の進化ラインでは、ポッタイシの時点ですでに直立した姿のポケモンへ向かっているが、最終進化ではその方向性がこうていポケモンという分類まで押し広げられている。ポケモンずかんに描かれる序列は、くちばしの3本のツノにも表れている。リーダーのツノがもっとも大きく、群れの中での地位が体の違いとして示されている。