アゴジムシ徹底解説
あご、土、そして電気プラグ
デザインの出発点は甲虫の幼虫で、英語名の Grubbin にもその要素が表れている。名前は幼虫やイモムシを意味する「grub」と、地面を掘ったり探し回ったりすることに関係する「grubbing」から成る。そこに電気プラグを思わせる視覚的な要素が加わり、あごがその突起のような構造を形作っている。この読みは、電池のような見た目とでんきタイプによって電気とのつながりを明確にする *デンヂムシ* への進化で、さらに強調される。
日本語名の アゴジムシ は、「あご」を意味する「ago」と、「地虫」を意味する「jimushi」を組み合わせたものだ。翻訳しても中心にあるのは、口によって特徴づけられた地下性の生き物という発想である。多くの要素を盛り込まなくても、それは十分に伝わる。シルエットの大部分をあごが占めており、食事にも防御にも結びついている。
はっきりした方向性を持つ進化系統
アゴジムシ は第七世代で登場し、段階ごとに役割が変化する進化系統を持つ。最初の姿は地面を掘り、樹液を食べる。デンヂムシ は節のある体を残しながら、電池のような姿になる。*クワガノン* はその発想を、あごをさらに強調した飛行する虫ポケモンへと発展させている。
デンヂムシの進化条件も、特別な電気を帯びた場所と結びついている。ポニの大峡谷 または ウラウラの山 でレベルアップすると進化できる。かみなりのいし を使える作品では、この場所の条件が緩和されている。一方、アゴジムシ はレベル20に達するだけで進化する、シンプルな条件のままだ。
進化前にできること
冒険中は、複数の役割に対応できる技を覚える。レベル10で むしくい、レベル15で かみつく を覚え、むしやあくが弱点の相手に対応できる。レベル21で スパーク、レベル25で ねばねばネット を覚え、相手のすばやさを下げられるようになる。その後は シザークロス、かみくだく、あなをほる を覚えるため、最終的にはむし、あく、じめんの技がそろう。
問題は、その多彩さに種族値がついてきていないことだ。最高値は62のこうげきだが、HP、ぼうぎょ、とくぼう、すばやさはいずれも控えめな数値に収まっている。ストーリー中は、技が弱点を突ける相手には十分活躍できる。特に、レベル差をつけて先に場へ出せれば強い。すばやいポケモンを相手にすると、技の補完を活かす前に倒されることが多い。
さなぎの対戦環境での立ち位置
Smogon で分析されている低レベル帯のフォーマットでは、アゴジムシ は ねばねばネット、ボルトチェンジ、シザークロス といった技を使える。相手のすばやさを下げてから ボルトチェンジ で場を離れるのが基本的な考え方だが、種族値と補助技の少なさから、より耐久力やすばやさに優れた使い手とは競いにくい。ほかのむしポケモンには、より高い攻撃性能や防御面での利便性を持つものもいる。
むしのしらせ はシンプルなとくせいで、HPが大きく減るとむしタイプの技を強化する。終盤の シザークロス をより危険な一撃に変えられるが、その発動条件までHPを減らすと、アゴジムシ 自身も無防備になる。むしタイプはかくとう、くさ、じめんへの耐性をもたらす一方、ほのお、ひこう、いわの弱点は簡単に突かれてしまう。
そのため、最も適した使い方は通常の冒険や、進化を制限する育成・チャレンジに限られる。冒険では、大きなあごと早い段階で覚える複数タイプの技があれば、進化系統の規模が変わるまで十分に先へ進める。