クワガノン徹底解説
クワガタムシのあご、砲撃
クワガノンのデザインは、まっすぐ伸びた大あごで知られるクワガタムシを出発点に、電磁砲のイメージを組み合わせたものだ。透明な羽、青い外殻、節のある体は昆虫らしさを保ちつつ、大あごを頭部に取り付けられた武器のように見せている。クワガノンとその進化前のデザインは、ありがひとしが手がけたとされている。
日本語名のクワガノン(クワガノン)は、「クワガタムシ」と「cannon」を組み合わせたものだ。英語名とスペイン語名に含まれる「volt」は、腹部で生み出す電気を直接示している。見た目だけの発想ではない。電気を生み出す器官、集中させたビーム、そしてバッテリーとしてのデンヂムシが、ひとつのコンセプトとしてまとまっている。
磁力に結びついた進化
クワガノンは第7世代で、アゴジムシ系統の最終形態として登場した。『ポケットモンスター サン・ムーン』では、デンヂムシが特殊な磁場のある場所でレベルアップする必要があった。ポニのだいきょうこくがその条件を満たしており、進化が固定レベルではなく外部のエネルギー源と結びついていることにも意味があった。
第8世代以降、ゲームでは特殊な磁場が使われなくなった。デンヂムシは、かみなりのいしでも進化できるようになり、その条件は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも変わっていない。ぬしポケモンのクワガノンはアローラ編に登場する特別な個体で、進化が別に存在するわけではない。
とくこう145の代償
通常のチームでは、クワガノンは半減できる攻撃に合わせるか、安全に交代できる状況で場に出すと動かしやすい。ふゆうでじめん技をかわせるが、この無効を総合的な耐性と取り違えてはいけない。ほのおといわには弱く、素早さ43のため多くの相手に先手を取られる。体力がすでに削られていると、HP77では長い殴り合いに耐えきれない。
ねばねばネットによって、序盤に場を整え、遅い味方が先に動けるようにするという明確な仕事を持てる。相手に妨害されなければ、ボルトチェンジで主導権を保ち、攻撃したあとにクワガノンを引かせることもできる。むしのさざめきは威力と安定性を両立したむし技で、エナジーボールはでんき技を止めるじめんタイプに使うのが基本だ。10まんボルトは直接的な火力で勝るが、ダメージよりも展開の主導権を保ちたいならボルトチェンジを優先したい。
デンチュラとデンヂムシの間で
デンチュラは、でんき・むしの特殊アタッカーかつねばねばネットの使い手としてクワガノンと競合するが、性能は大きく異なる。クワガノンは特殊方面の火力がはるかに高く、物理攻撃にもある程度強い。一方、デンチュラは素早さで上回る。デンヂムシは地上のバッテリーというイメージを保ち、進化前はより防御寄りの役割を担うのに対し、クワガノンはそのコンパクトな姿を捨て、広い羽と攻撃力を手に入れている。
実戦で最も大きな違いは、ダメージと展開速度のどちらを重視するかだ。クワガノンはとくこう145で相手に圧力をかけられるが、素早いポケモン、いわ技の使い手、特殊受けへの対策が必要になる。相手に場を整えられ、効果抜群の攻撃も避けられると、短い交代戦以外での出番は減っていく。脚の間にデンヂムシを抱える姿は、その緊張関係をよく表している。電気の出力は上がるが、大きな体と低い素早さのため、繰り出す場面は毎回慎重に選ばなければならない。