エレザード徹底解説
光を電気に変えるエリマキ
見た目のベースはエリマキトカゲだが、エレザードはその特徴を、生きたソーラーパネルのようなものにまで誇張している。エリマキを広げると正面から見たシルエットが太陽を思わせ、黒と黄色の体色がその印象を強める。二足歩行の姿勢と、なみのりを覚えることは、トカゲと水上走行のイメージを持つ伝説上の生物、バジリスクを連想させる。
英語名とスペイン語名のHelioliskは、「太陽」を意味する「helios」と「バジリスク」を組み合わせたものだ。日本語名のエレザードは、電気を指す「エレキテル」と、フランス語で「トカゲ」を意味するlézardを組み合わせている。「はつでんポケモン」という分類は、この2つの要素をまとめたものだ。太陽を利用し、体からサイズに見合わないほどのエネルギーを生み出す爬虫類である。
たいようのいしに左右される進化
エレザードは別の姿として登場するのではなく、エリキテルの進化形だ。たいようのいしを使うと進化し、もともと光を利用していた生き物が、広いエリマキ、長い歩幅、そして大幅に高まった発電能力を見せるようになるという、テーマに沿った変化になっている。
カロスで初登場し、その後アローラのポケモン図鑑からは外れた。ガラルでの復帰では、初期の図鑑説明にはなかった歴史的な要素が加わった。すでに滅びた砂漠の文化がエレザードを崇拝し、宝物とともにこの地方へ連れてきたという。ガラルのもうひとつの説明では、今度は都市の消費電力と比較しながら、その発電量の大きさが改めて語られている。こうしてエレザードは、カロスの太陽を利用する爬虫類から、失われた文明とも結びつく種族になった。
すばやさ、攻撃範囲、そして失敗の許容幅の小ささ
とくこうとすばやさが109-109という配分は明快だ。先に攻撃し、1ターンを活かすためのものだ。10まんボルトとハイパーボイスが直接的な攻撃の基本となり、ボルトチェンジでプレッシャーをかけたまま引ける。なみのりは、でんき技を無効化しようとするじめんタイプに対応し、あくのはどうはゴーストタイプに有効で、きあいだまは技構成の一部を半減する相手を脅かす。
かんそうはだによって、繰り出せる相手が変わる。みずタイプのポケモンに対しては、そのタイプのダメージを無効にするだけでなく、HPまで回復する。雨では特性の価値が上がるが、晴れではHPを失うため、より慎重な立ち回りが必要になる。サンパワーは晴れチームでより攻撃的に使える選択肢だが、物理耐久の低さにHP消費まで重なる。
でんきタイプのアタッカーの中での立ち位置
過去の世代ではRUで重要な時期があり、NUでは受けにくすぎるポケモンと見なされた。すばやさ、攻撃範囲、ボルトチェンジの組み合わせによって、長く場に残らずに攻撃を続けられたからだ。ハイパーボイスを使えることで、でんきタイプを半減するポケモンにも攻撃しやすくなり、安全な受け先の数を減らした。
この歴史的な文脈を離れると、サンダースとの比較から主な弱点が見えてくる。エレザードはより幅広い攻撃範囲と、水に対する独自の相性を持つが、物理耐久では及ばず、すばやいでんきタイプのアタッカー枠を争うことになる。ライボルトも特殊火力と補助性能を備えているが、エレザードはノーマルタイプ、ハイパーボイス、そしてなみのりで差別化できる。
通常のプレイでは、味方が相手の交代を誘ったあとや、みずタイプの技が読める場面で繰り出すといい。10まんボルトで相手を攻撃し、ボルトチェンジでテンポを維持し、なみのりでじめんタイプに流れを切らせない。相手が先制技やすばやい物理アタッカーを残しているなら、HP62と防御52のエレザードには、即興で対応できる余地がほとんどない。