ドンカラス徹底解説
独自の序列を持つカラス
ドンカラスのイメージはカラスやワタリガラスを出発点にしているが、そこに2つの世界の記号が加わっている。頭の冠はマフィアのボスの帽子のように見え、尾には魔女のほうきにつながるシルエットが残っている。この組み合わせが使い魔のコンセプトにつながり、ヤミカラスたちが子分の集団として振る舞う理由にもなっている。日本語名のドンカラスは「ドン」とkarasuの結びつきをはっきり示しており、Honchkrowも「honcho」と「crow」を同じように組み合わせている。
おおボスポケモンという分類は飾りではない。ポケモン図鑑では、命令し、逆らう者を罰し、とどめを刺す段階になるまで自分は危険にさらさない存在として描かれている。ヤミカラスからタイプは変わらないが、キャラクターの見え方は大きく変わる。いたずら好きな鳥から、夜を支配するリーダーへの変化だ。
ダイヤモンド・パールからパルデアへ
ドンカラスは、第二世代のポケモンの進化形として第四世代で初登場した。やみのいしによる進化ルートは、コンセプトのうえではムウマージとも共通しているが、デザインの元になったものは異なる。何世代にもわたって、先制技や回復技、はがね・いわへの対抗手段など、攻撃役としての立ち位置を補強する技に恵まれてきた。スカーレット・バイオレットでは、ふいうち、つじぎり、イカサマ、あくのはどう、わるだくみを軸にした技構成になっている。
ソード・シールドには登場しなかったため、スカーレット・バイオレットでの復帰によって、現行の本編作品でも再び使えるようになった。現在のデータ上も、姿は1種類だけだ。
爆発力のある攻撃、もろい本体
攻撃 125、特攻 105、素早さ 71という配分が、ドンカラスの問題点をそのまま表している。ブレイブバードやイカサマは、耐性のある相手を用意していないパーティに大きな負担をかけられる一方、わるだくみの後ならあくのはどうで特殊側から攻められる。ふいうちは素早さ不足を補うが、相手が攻撃してくると読まなければならない。相手がまもるを使ったり、交代したり、変化技を使ったりすると、そのターンは無駄になる。
じしんかじょうは連続した撃破を評価する特性だ。そのため、相手のパーティからあく・ひこうへの対抗手段がなくなってから出すのがよい。ふみんはねむりに頼るパーティに有効で、きょううんは急所を狙う構成で意味を持つが、どちらも防御 52と特防 52、素早さ 71という弱点を単独で補えるわけではない。
どうやって場に出すか
強力な攻撃の前には出さないほうがいい。交代技や後攻の交代で安全に出すほか、味方が倒れたあとや、無効化できるじめん・エスパー技に合わせて出すのが望ましい。また、定数ダメージを管理し、フェアリー、でんき、こおり、いわタイプのポケモンを弱らせておく必要もある。じめんとエスパーを無効にできるからといって、計算なしに交代できるわけではない。
通常のシングルバトルでは、ブレイブバードを耐えられる相手や、ふいうちをかわしてくる相手が少なくなったときが最も動きやすい。イカサマは攻撃の高い相手への対抗手段になるが、2つの攻撃タイプにどちらも耐性を持つ相手との不利は解消できない。ブレイブバードの反動と自身の弱点で試合が短くなる前に、じしんかじょうの発動につながる撃破を1つ取れるかが勝負になる。