ランドロス徹底解説
土と風から生まれた神
ランドロスのデザインは、農業や豊穣と結びついた神をもとにしている。人型の体つきや装飾、移動に使う雲は風の精霊を思わせる一方、しっぽや土色の体は耕された大地を連想させる。日本語名のランドロスと英語名のLandorusは、「land(大地)」と、ギリシャ神話で風に関わる存在の名であるアイオロス(Aeolus)を組み合わせたものだ。この発想はポケモン図鑑の説明とも一致している。偶然に作物を実らせるのではなく、風や雷のエネルギーを大地の養分へ変えている。
雲のトリオから収穫を司る獣へ
ランドロスは第5世代で、トルネロスやボルトロスとともに登場した。最初の作品では人型の姿だけが描かれていたが、『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』でネコ科の姿をしたれいじゅうフォルムが追加され、うつしかがみで2つの姿を切り替えられるようになった。この変化は見た目だけのものではない。3体は、より霊的な表現と、より動物的な表現という、はっきり異なる2つの姿を持つまとまりになった。
れいじゅうフォルムはグラードンとの比較も強めたが、両者のコンセプトは同じではない。グラードンが大地の拡張を象徴するのに対し、ランドロスが重視するのは、その大地を豊かにすることだ。そのためポケモン図鑑では、大陸や大規模な天変地異ではなく、作物の豊作や土壌への栄養が語られる。
チームでの役割
けしんフォルムは、2つの高い攻撃種族値を活かしやすい。こうげき125、とくこう115、すばやさ101を持つため、物理型、特殊型、両刀型のどれも選べ、相手に努力値配分を読ませにくい。だいちのちから、きあいだま、ストーンエッジで攻撃範囲を広げられ、追加効果に頼らず物理火力を求めるならじしんが優先される。
すなのちからは、すなあらしを発動させた状態で使う特性で、じめん技やいわ技の使用に見返りを与える。ちからずくはより自立しており、追加効果のある攻撃を強化しながら、その追加効果を消す。この特性によって一部の補完技が特に魅力的になるが、防御面の問題まで解決するわけではない。こおりが4倍弱点なので、そのタイプで攻撃できる相手には常に注意が必要で、とくぼう80も無理な繰り出しを許さない。
進化も繁殖もしない伝説
進化しないことは、世界の中での役割にも合っている。途中段階の存在ではなく、登場した時点でひとつの完成した存在なのだ。繁殖もしないため、個体はすべて直接入手することになる。捕捉率3という数値も、特別な出会いであることを強調している。
通常の冒険では、タイプ相性の補完と、じめん・いわ・かくとう・エスパーの技を活かせる場面で力を発揮する。対戦では、相手に複数の型を警戒させられる点に価値がある。みずやこおりで脅かせない相手の前に出せれば、ステルスロックを設置したり、だいちのちからやじしんですぐに攻撃したり、反撃役が現れる前にとんぼがえりで引いたりできる。