マフィティフ徹底解説
群れの中で独自の地位を持つマスティフ
マフィティフのデザインはマスティフ犬を思わせ、とくに幅広い体つき、灰色の毛並み、目立つ首元のたるみはスペイン・マスティフに似ている。この選択はパルデア地方の雰囲気や番犬としての行動にも合っている。子どもにはおとなしいが、脅威を感じると仲間を守る。険しい表情、明るい色の眉、重々しい立ち姿が、経験豊富な犬や群れのリーダーという印象を加えている。
英語名は「mafia」「mob」「boss」「mastiff」を組み合わせたもの。日本語名のマフィティフは、「mafia」と「mastiff」を組み合わせている。ボスを思わせる要素は分類の「ボスポケモン」にも表れており、あくタイプもそのイメージを強めている。ただし、最初から冷酷な存在というわけではない。
リズムを変える進化
マフィティフはその進化前のデータではないが、オラチフが直接たどり着く姿だ。オラチフは体が大きくなり、引き締まった野良犬のような姿から、がっしりした番犬へと変わる。ムーランドとは犬らしいシルエットや物理型という方向性が共通しているため比較しやすいが、マフィティフはノーマルタイプを捨て、あくタイプに個性を集中させている。ヘルガーと比べると物理攻撃の力が高く、特攻への依存が小さい一方、ほのお・あくタイプの組み合わせは持っていない。
第9世代で初登場したため、それ以前の世代との間で特性や技、種族値が変更された経緯はない。マフィティフの歩みはすべて『ポケットモンスター スカーレット』と『ポケットモンスター バイオレット』に属している。これらの作品では、体調を崩した犬がエネルギーを取り戻すというイメージと結びついており、バトルより先に、守る者としての一面が描かれている。
場に出るタイミングを活かす
特性の選択で役割が変わる。いかくなら物理アタッカーに対して出しやすくなり、最初の攻防を耐えやすい。ばんけんはより特化した特性で、交代を強制する効果を無効にし、いかくを受けると攻撃が上がるため、その特性に頼る相手の構築に強い。はりこみでは相手のターンを読む必要がある。相手が交代したとき、マフィティフの次の攻撃はそのポケモンに与えるダメージが倍になる。
かみくだくは、物理型のあく技として最も安定している。くらいつくも同じ役割を担いながら、場にいるあいだは両方のポケモンが交代できなくなる。すてみタックルは威力120に達するが、反動でこちらの余裕が減る。じゃれつくはほかのあくタイプを相手にでき、サイコファングは壁を壊しつつかくとうへの打点にもなる。ワイルドボルトならみずやひこうタイプに攻撃できるが、反動はさらに大きい。
弱点が足を引っ張るところ
最大の問題は素早さだ。85あれば遅い相手には対応できるが、多くの攻撃的なアタッカーには追いつけない。特防70も、強力な特殊技を何度も受けるには心もとない。むし、フェアリー、かくとうへの弱点はよく見かけるうえ、あくタイプに耐性を持つ相手には主力技を止められやすい。
そのため、素早さ操作やいかく、壁によるサポートを受け、相手のあく対策が見えてから動かすのが向いている。きしかいせいはHPを危険な範囲まで管理する、リスクの高い戦い方に応えてくれる。がむしゃらなら、マフィティフが瀕死に近い状態でも相手を同じHPまで引きずり込める。図鑑では首元にエネルギーを蓄えるとされているが、バトルでの実用的な形は、相手の交代先が読めたターンまで決定打を温存することだ。