マンタイン徹底解説
ふたつの言語でマンタを意味する名前
日本語名の[マンタイン]と国際名のMantineは、ほとんど同じ構成になっている。語根は「manta」で、それ以外は少しだけだ。語呂合わせも隠しネタもなく、図鑑を駄じゃれで埋めた世代としては珍しい。分類名がその役割を補っていて、カイトポケモンは魚ではなく滑空する鳥を指す。水中に暮らす何かがひこうタイプを持つ理由も、これで説明がつく。
この図鑑の内容を支えているのは、跳び上がる動きが創作ではないことだ。オニイトマキエイは実際に水面から飛び出し、数メートル上昇して平らに落ちる。記録された行動ではあるものの、理由についてはいまだにひとつの説明に決着していない。図鑑はその高さを100メートルまで誇張しているが、動き自体は実在の動物から取られている。ひれに張りつく*テッポウオ*も同じで、サメやマンタに付着し、食べ残しを食べながらただで移動する魚を再現している。
2世代遅れで登場した子ども
第2世代で登場したときは、親類のいない種族で、海に単独で存在するみず・ひこうタイプだった。第4世代でその前にタマンタが加わり、それと同時にほかとは似ていない進化方法も登場した。条件は道具でも時間帯でもなく、手持ちに別の種族がいること。実際には、タマンタをレベルアップさせる前にテッポウオを捕まえなければならず、これによって、テッポウオがひれに張りついていても気にしないという図鑑の記述が、ゲームのルールに変わった。
現在のHP85も、『金・銀』当時の数値ではない。第7世代で、取り残されていた複数の種族の種族値が見直され、この項目が引き上げられた。小さな調整だが、数ターンにわたって特殊技を受けるという運用には役立つ。
片側だけで耐える
ほかのみずタイプの壁役と比べると、問題はすぐに見えてくる。*ドヒドイデ*は両側に強いが、マンタインは片側しかない。特防140はタイプ内でも屈指の高さだが、防御70とHP85では強い物理技を受けるたびに交換負けになる。素早さ70も、先に動く相手を選べるほどではない。
その一方で、じめん無効と[ちょすい]を同時に持つポケモンはほとんどいない。丸ごと2タイプを恐れずに済む組み合わせで、みずやじめんを多く抱えた相手には、ただで場に出てついでに回復できる。でんき技を持つ相手には、動く前に戦闘から外される。HP85に4倍ダメージが乗る計算は短い。
アローラのサーフィンとヒスイの海岸
第7世代では、この種族の役割が戦闘の外へ飛び出した。『ウルトラサン・ウルトラムーン』ではマンタインに乗って島から島へ移動するサーフィンのミニゲームがあり、アクロバットでスコアを稼ぎ、景品と交換できた。この仕組みは、アローラ地方の図鑑にある2つの説明、跳び上がる姿の絵はがきと、それを見てサーフィンを始めた人々にぴったり合っている。ゲーム内の地域文化と、4世代前から図鑑が語っていた内容が一致するのは、かなり珍しい例だ。
このページの技リストの出典である『[Pokémon LEGENDS アルセウス』では、開けたヒスイの海岸に戻ってくる。そこでは技の構成が短くちぐはぐで、攻撃40なのに物理技が3つ、レベル29に[はねやすめ]、37に[ハイドロポンプ]が並ぶ。やることは明快で、耐えて、回復して、3ターンに1回攻撃を返す。