ニャオニクス徹底解説
耳を閉じたネコ
デザインの出発点はイエネコで、折りたたまれた耳が最大の視覚的特徴になっている。この形はスコティッシュフォールドを思わせる一方、直立した姿勢や、年齢と超常的な力の結びつきは日本の民間伝承に登場する猫又につながっている。耳の下に隠れた模様は第三の目を表現したもので、飾りではなく、力を放つ場所そのものだ。
種族としてはカロス地方に結びついたデザインも保っている。オスはフランスのセーラーシャツを思わせる青と白の色合いで、メスはベレー帽やスカーフを連想させる毛束を持つ。これによって、基本となる種族を変えずに2つの姿を分けている。
2つの姿、2つの戦い方
オスとメスの違いは見た目だけではない。ポケモン図鑑の説明も変わり、従来の技の習得傾向も、それぞれ異なる役割を強めるものになっている。オスはサポートと妨害に向き、メスは特殊攻撃を重視する。それでも共通の種族値で戦うため、攻撃性能は中程度にとどまる。
この分かれ方は、性別による違いを持つ別のエスパータイプ、イエッサンを思わせる。比較するとニャオニクスの問題点がわかりやすい。独特な技構成だけでは、火力や特化した耐久の不足を補えない。
いたずらごころには動く余地が必要
104の素早さといたずらごころの組み合わせなら、リフレクター、ひかりのかべ、でんじはを軸にした序盤の展開を狙える。ダブルバトルではてだすけで味方のダメージを増やし、トリックルームでパーティ全体の速度感を変えることもできる。ほかにもトリック、ふういん、サイコフィールドを使えるが、技を選ぶたびに別の手段を失う。
弱点は明確だ。防御面は標準的だが突出しておらず、48の攻撃ではふいうち、じゃれつく、ギガインパクトを物理戦術の中心にはできない。特殊アタッカーとしてはサイコキネシス、サイコショック、シャドーボール、エナジーボールを使えるものの、83の特攻では同じタイプのほかの使い手ほどの威力が出ない。相手に最初の変化技を止められたり、壁を耐えられたりすると、役割の大部分を失ってしまう。
日本語名からカロスへ
英語名は「ニャー」という鳴き声を表すmeowと、「神秘的な」という意味のmysticを組み合わせたもので、ネコらしい見た目とサイコパワーをそのまま結びつけている。日本語名はニャオニクス(ニャオニクス)で、冒頭の「ニャオ」はネコの鳴き声を思わせる。語尾には鉱物や超常的なものを連想させる響きがあり、耳の暗い模様にも合っている。
第六世代でニャスパーの進化形として初登場し、それ以来、性別による違いをデザイン上の大きな特徴として保っている。さらに、オスとメスのメガニャオニクスも存在し、2つの姿の視覚的な特徴を集めている。短い進化系統のなかで、ニャスパーの抑え込まれた表情から耳を開いたニャオニクスへ変わる流れが、その個性を形づくっている。