モウカザル徹底解説
炎の中のサル
デザインは、特徴のはっきりしたサルと、サルのカンフーという伝統を思わせる。この要素が、かくとうタイプの追加にもつながっている。炎をまとった尻尾は飾りではない。図鑑の説明では、相手を威嚇し、距離を保ち、攻撃するための道具として扱われている。英語名は「monkey」と「inferno」を組み合わせたもので、日本語名のモウカザルは、激しい炎を意味する「もうか」と「さる」を組み合わせている。この種族と2つの進化形は、海野隆雄がデザインした。
種族を変える進化
ヒコザルは、機動力を重視するほのおタイプのポケモンとして始まる。レベル14で進化すると、モウカザルはかくとうタイプが加わり、より幅広い攻撃手段を得る。最後の段階はレベル36で、ゴウカザルがその組み合わせを引き継ぎ、より高い種族値を活かせるようになる。モウカザルは難しい立ち位置にいる。実戦向けの道具はすでにそろっているが、中間進化形ならではの制限も残っている。
登場以来、モウカザルは複数の世代に登場し、技の習得方法が変わるたびに使える技も調整されてきた。以前はわざマシン、教え技、転送に頼っていた技が、すべての作品で同じように使えるとは限らない。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、物理・特殊・補助の技を幅広くそろえ、知られている2つの特性も使える。
2つの攻撃と引き際
攻撃と特攻が同じなので、どちらか一方を選んでも、もう片方の数値を完全に無駄にせずに済む。物理型なら、インファイトとフレアドライブで即座にプレッシャーをかけられるが、前者は自分の防御と特防を下げ、後者は反動ダメージを受ける。特殊型では、かえんほうしゃ、だいもんじ、きあいだまを使い、わるだくみで特攻を上げてから攻撃する形も取れる。
とんぼがえりは、実用性の高い技のひとつだ。相手の交代を咎めつつ、対策として出てきやすいみず、じめん、ひこう、エスパータイプのポケモンに対応できる仲間を繰り出せる。はたきおとすも、受けに来る相手を弱体化させるのに役立つ。サポート役として使うなら、ステルスロックとちょうはつで相手の準備を妨害できるが、防御52と特防52では、等倍の攻撃を前に長く居座れない。
技構成に残る足跡
てつのこぶしは、ほのおのパンチ、かみなりパンチ、きあいパンチを軸にした型に意味を持たせる。ただし、特別な入手条件に左右されず使えるもうかのほうが、直接的な特性ではある。かみなりパンチによるでんきの coverage は、一部のみずタイプへの選択肢を広げる。どくづきやがんせきふうじは、予想しやすい交代先に負荷をかけられる。
通常の対戦で最も動きやすいのは、半減できる攻撃に合わせて繰り出し、相手を引かせ、そのターンに攻撃するか、とんぼがえりを使う場面だ。素早さで不利な相手に正面から出したり、攻撃を受け止める役を任せたりするのは避けたい。尻尾で相手との距離を保つという発想は、対戦では攻撃し、交代を迫り、捕まる前に引くという形に置き換えられる。