クスネ徹底解説
泥棒としての技を持つキツネ
クスネはキツネの子どもをベースにしているが、目の周りの暗い模様をマスクに、前脚を手袋に見立て、足跡を消すほうきのように尻尾を使うなど、泥棒らしい視覚的な要素が加えられている。図鑑の説明でも、捕食者ではなく、用心深い opportunist として描かれている。食べ物を盗み、見つからないように行動し、誰かに追われる前から逃げる準備をしている。
名前も同じ発想を受け継いでいる。「Nick」は英語の口語で盗むことを指し、「kit」は若いキツネを意味する。日本語名の クスネ は、盗むことを意味する くすねる と、キツネを意味する キツネ から来ている。動物の名前を付けただけではなく、盗みそのものがこの種族の個性になっている。
短く、テーマがはっきりした進化系列
クスネは第8世代で、ポケットモンスター ソード・シールドに初登場した。比較できる過去作の姿は存在せず、種族値や特性、技の違いを比べることはできない。 フォクスライ への進化後もあくタイプを保ち、静かな子ギツネから、より洗練された姿の大人の泥棒へと変化する。
図鑑にいるほかのキツネとの比較は自然だ。 ロコン は炎と神話的な特徴を持つ生き物を表現しているのに対し、クスネは現実のキツネと泥棒のイメージに近い。ロコンやフォッコと同じくキツネポケモンに分類されるが、クスネの行動は食べ物を盗み、痕跡を消すことによって特徴づけられている。
冒険中に活躍する場面
通常の冒険では、捕獲率の高さで仲間にしやすく、進化も早い序盤でクスネが最も活躍する。でんこうせっかは最初から先制でき、ふくろだたきはあくタイプが弱点の相手に有効な技になる。相手の特攻を下げたい場面ではバークアウトの価値が上がり、わるだくみを使えば特殊技中心の攻撃型にできる。
はりこみは相手の交代を利用する特性なので、相手を撤退させたあとや、相手がポケモンを交代すると予想できる場面で出すとよい。イカサマは攻撃の高い相手に特に有効で、クスネ自身の攻撃が高くなくても使いやすい。ちょうはつで変化技を止め、みがわりで相手が交代するターンを利用することもできる。
はっきりした限界を持つ専門家
直接殴り合う必要があると、問題が出てくる。攻撃 28と防御 28はかなり低く、HP 40でもろさを補えないうえ、素早さ 50では常に先手を取れるわけではない。特防 52は最も高い能力だが、クスネを壁役にするほどではなく、むし、フェアリー、かくとうの弱点も頻繁に突かれる。
進化前のポケモンが同じレベル条件で競うリトルカップでは、はりこみと、わるだくみ、イカサマ、ちょうはつ、バトンタッチを使える点によって明確な役割を持たせられる。それでも火力と耐久が足りず、より優れた種族値や決定力のある手段を持つ候補には後れを取る。交代を読んで不意を突く、変化技で相手を妨害する、別の味方が場に出る準備をする、といった使い方に価値が限られている。