ニドラン♀徹底解説
月のウサギ
デザインはウサギとネズミを混ぜ、そこに実在の自然界では少なく珍しい毒を持つ哺乳類の要素を少し加えている。輪郭は、アラブの伝承に登場する一本角のウサギ、アル・ミラージュも思わせる。このモチーフは系列全体の残りの要素と噛み合いすぎていて、偶然とは考えにくい。道の最後までたどり着くにはつきのいしが必要で、月のウサギはアジアのあちこちで繰り返し語られてきた神話だからだ。メスの青とオスのピンクという配色は、前世紀に理解されていた性別ごとの色のイメージを拾っている。
名前はneedle、つまり針に、性別を示す♀の記号を後ろにつけたもの。日本語の二度(nido、「2回」)を指摘する説もある。日本語ではニドラン♀と呼ばれ、ほとんど同じ形だ。名前がどの言語でも翻訳されていない、1996年からそのまま残っている数少ない例のひとつだ。
性別ごとにひとつの番号
デザインされた当時、ゲームには性別という概念が存在しなかった。そこで図鑑に29番と32番の別々の登録を用意し、異なるステータスと異なる進化を与えた。第2世代で本当の性別が登場しても、それらは統合されなかった。分岐する1種ではなく、今も2種のままだ。シリーズ唯一のケースであり、実用上の面倒な影響も残している――♀の記号が名前の一部なので、検索やテキストフィルター、文字を扱えない場所で問題が起きてきた。
青い枝と赤い枝
2つの側はポイントの配分も同じではない。メスはHPと防御(55と52)に寄り、攻撃は47にとどまる。オスはその逆だ。この差は上の進化先でも維持される。ニドクインはより頑丈になり、ニドキングはより攻撃的になる。どちらも同じどく・じめんタイプなので、最終的には同じチーム枠を奪い合うことになる。2種の進化前はまだじめんタイプを持たない。この組み合わせの強い側は、いしを使うまで手に入らない。
いしを使うタイミング
技の習得曲線は遅く、しかもばらばらだ。20でどくびし、25でにどげり、30でかみつく、その後は50のかみくだくと55のだいちのちからまで砂漠が続く。基本形態のままそこまで進める人はいない。16までは自然に上げ、そこから決めるのが妥当だ。ニドリーナはレベルアップで技を覚え続けるが、ニドクインはほとんど覚えない。だから、わざマシンで空白を埋めるつもりがあるか見極めるまで、つきのいしは取っておくといい。れいとうビームとヘドロばくだんは最初から使える。
プレイ中にいちばん実感する細部は別にある。基礎経験値が55しかないので、倒したときに得られる経験値が少ないポケモンのひとつだ。相手としてより、育て親として役に立つ。