パーモット徹底解説
前足に除細動器を仕込んだマーモット
パーモットとその進化前のデザインは、複数の電気を使うげっ歯類のデザインにも関わったデザイナー、西田敦子によるものとされている。動物のベースはマーモットで、電気を帯びた前足は蘇生用の放電を思わせる。この組み合わせによって、単なる「電気袋を持つげっ歯類」にはとどまらず、近距離で殴り、つかみ、エネルギーを加えるのに適した体つきになっている。
英語名は「前足」を意味する「paw」と「マーモット」を意味する「marmot」を組み合わせたもの。日本語のパーモットはパーモットと読み、系統の「パーモ」の部分を残しながら、marmotへのつながりも維持している。進化するにつれて名前の根は保たれるが、パーモットでは前足というアイデアが前面に出る。
パモットとパーモットの間にある飛躍
パモットもすでにかくとうタイプを持っているが、パーモットになると、それがメカニクス上の個性としてはっきり表れる。レベル技にはつっぱり、インファイト、でんこうそうげきが並び、繰り返し殴る技から、1ターンを決めうる物理技へと進んでいく。また、レベル0でさいきのいのりも覚えるため、電気の放電というイメージが、この系統のほかのメンバーにはない形で実用性と結びついている。
パモットからの進化に、石や道具は必要ない。レベルアップするだけでよい。実際には、小さなげっ歯類から直立した、明確に戦闘向きの生き物へと変わるが、ベースとなる種族も見た目の特徴も手放していない。
パルデアの新人からPUのアタッカーへ
パーモットは第九世代で初登場したため、過去世代の調整や、種族値・特性・技の変更を比較できる以前の姿はない。対戦での歩みは、パルデアのゲームから直接始まっている。PUでは、こうげき、すばやさ、2つのSTAB、そして珍しい手段へのアクセスを組み合わせて居場所を得た。その中には、さいきのいのりやボルトチェンジも含まれる。
ただし、どんな相手にも通用するわけではない。攻撃を耐えられる物理受け、とくにじめんタイプやぼうぎょの高い相手には、動きを止められる。シロデスナとバンバドロはわかりやすい例で、主要技を受け止めて交代を迫れる。対策としてはたたきおとす、れいとうパンチ、タネばくだんがそれぞれ異なる用途を持つが、ひとつを選べば別の対応を失う。
消耗戦ではなく、1ターンの圧力
通常の対戦では、相手がでんきとくとうへの受け先を見せてから使うとよい。ボルトチェンジは交代を読んで圧力をかけ、主導権を維持するのに役立つ。インファイトは強力な物理技を受けられない相手を崩し、れいとうパンチはSTAB技に安心して後出ししてくるじめんタイプへの回答になる。しぜんかいふくはねむると相性がよく、HPを回復しながら、交代時に状態異常も消せる。
ちくでんは、チームがでんき技への安全な受け出しを必要とするときに便利だが、全体的な打たれ弱さまで解決するわけではない。てつのこぶしはパンチ技を多く採用した構成で火力を伸ばし、しぜんかいふくは長期戦でより安定した役割を与える。でんこうそうげきは大きなダメージを出せるものの、相手にじめんタイプや、より速いアタッカーが残っていると、その後の展開が苦しくなる。最も力を発揮するのは、物理受けを相手に何度も殴り合うときではなく、交代を強いるターンだ。