バケッチャ徹底解説
中に魂が宿ったかぼちゃ
デザインの出発点はハロウィンのかぼちゃ、具体的には彫刻を施したランタンだが、とらわれた魂という設定が民間伝承の要素を加えている。その由来は、ジャック・オー・ランタンの起源に関わる人物で、急ごしらえの明かりを手にさまようことを運命づけられたスティンジー・ジャックを思わせる。サイズの異なる姿も、巨大なものを含む栽培かぼちゃの多様さに合っている。
英語名は直接的で、pumpkin がかぼちゃ、boo が驚かせる声を表す。日本語のバケッチャは、「おばけ」と「かぼちゃ」を組み合わせることで、超自然的なコンセプトをよりはっきり示している。植物が生命を得た存在というより、魂を入れる器になったかぼちゃだとわかる名前だ。
4つのサイズ、4つの戦い方
サイズ違いは単なる見た目の変化ではない。ちいさいサイズは素早さが高く、おおきいサイズはHPが高い代わりに素早さが低く、とくだいサイズではその傾向がさらに強まる。ふつうのサイズは種族の基準となる配分で、HP49、攻撃66、防御70、特攻44、特防55、素早さ51。対戦では、素早く場に出て先手を取るのか、物理攻撃を受け止めるのかで選ぶサイズが変わる。
おおきいサイズは、もっとも防御寄りの役割に向いている。パンプジンとはゴースト・くさの組み合わせが共通しているが、進化をあきらめれば、使用可能なルールではしんかのきせきも活用できる。通常の対戦では、ちいさいサイズは先に動いて状態異常を使う展開に向き、おおきいサイズは物理アタッカーへのストッパーとして機能する。
こうそくスピンを止めるゴースト
リトルカップでの価値は、ノーマルとかくとうへの無効耐性、おにび、やどりぎのタネによる間接的な回復、そしてゴーストタイプによるこうそくスピン封じという具体的な組み合わせから生まれる。おみとおしによって初手から情報を得られるため、受けるダメージが大きく変わる持ち物を相手に、何もわからないまま出してしまうこともない。
実用的な構成なら、やどりぎのタネ、おにび、シャドーボール、いたみわけを組み合わせられる。やどりぎのタネで交代を誘いつつHPを維持し、おにびで多くの物理アタッカーを機能停止させ、シャドーボールで無抵抗になるのを防ぎ、いたみわけでHPの多い相手に負担をかける。みず、じめん、いわタイプのポケモンにより強く攻撃したいなら、タネばくだんを物理技の候補にできる。
世代ごとに変わる存在感
バケッチャは第6世代で初登場し、それ以前は登場していない。第7世代ではポケモンバンクを通じて入手でき、ポケットモンスター ソード・シールドではガラル地方の各地やマックスレイドバトルに再登場した。その後の作品では通常の方法で入手できなくなったため、登場するかどうかはタイトルと転送機能に左右される。
また、姿の違いを見せる方法も変化してきた。複数の世代では、サイズ違いでもメニュー画面のスプライトが共通していたが、その後は見た目で区別しやすくなった。隠れ特性のふみんは当初、一部のサイズに限られていたが、ポケットモンスター ソード・シールドではとくせいパッチによってすべてのサイズで入手できるようになった。
植物の姿をしたほかのゴースト、たとえばボクレーと比べると、バケッチャは防御の種族値がより目立ち、消耗戦の手段もはっきりしている。ヒトモシと比べた場合は、特攻とほのおへの耐性を失う代わりに、ノーマルとかくとうへの無効耐性とおにびを得ている。役割はチームを一掃することではなく、耐え、邪魔をし、相手の交代管理を妨害することにある。